序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年12月9日日曜日

ダルエスサラーム

タンガニーカの首都である。

タンガニーカという国名は耳慣れないと思う。
タンザニア連合共和国の構成国だ。

タンザニアはタンガニーカとザンジバル
連合してできた国であり、
国名もふたつを掛け合わせたものとなっている。

タンザニアの首都はドドマだが、
タンガニーカとザンジバルを敢えて分けて
紹介したいと思う。

とはいえ、ザンジバルは独自の政府が
運営しているが、タンガニーカはタンザニアの
政府によって統治されている。

客観的に見ればタンザニアという国があり、
その一部であるザンジバルが
自治権を有しているようにも見える。

ところで、タンザニアの首都ドドマは
ダルエスサラームからの機能移転が進んでおらず、
未だに実質的な首都はダルエスサラームである。

これも、ドドマではなく
ダルエスサラームを紹介する理由だ。

さて、ダルエスサラームを建設したのは
ザンジバルのスルタン国であった。

ダール・アッサラーム、平和の地という意味で、
サラセン商人やインド商人の拠点として、
アフリカ南東部貿易の要となっていた。

現在のダルエスサラームだが、
広大なスラムが存在し、約七割の住民が
不法に居住していると言われている。

対して海沿いの市街地には
高級マンションが立ち並び、
富裕層が住んでいる。

国内の貧しい地域、外国からの
労働者が流入し続ける
貧富の差が激しい街なのだ。

ムスリムの国だがカトリックの
聖ヨセフ都市大聖堂が存在する。

ドイツ統治時代に建てられたため、
ドイツ式コロニアル様式が特徴的だ。
つまりメルヘンチックな教会なのだ。

白壁にオレンジと黒の屋根、
そして青が差し色となっており、
なかなか印象的な建物だ。

シュリーサンタンダルマ寺院という
ヒンドゥー教の寺院もある。

シュリーとはインドの女神ラクシュミの
ことで、サンタニダルマとは
永遠の法を意味する。

吉祥天女に捧げる永遠の法の協同体と
無理矢理訳してもいいが、
なんとも怪しげな雰囲気なので
シュリーサンタンダルマ寺院と紹介しておく。

マスジドはたくさんあるのだが
観光向きなのはマスジドマームールだろうか。
内装が非常に豪華である。

各宗教の施設を紹介するだけで
紙面を食ってしまうわけだが、
今後はこの書き方を工夫した方がいいかもしれない。

食べ物はキャッサバトウモロコシから
作る餅が主食で、アラブとインドの影響の強い
料理が食べられている。

しかし、何より良質なコーヒー
産地として知られている。

ただし、コーヒーは輸出がメインで、
現地の人々はを好む。
もちろん甘くして飲む。

また、ムスリムの多い国だが、
アラブ人以外は酒を嗜み、
バナナビールやコニャギなど、
ユニークな酒を楽しめる。

このようにタンガニーカは魅力的な土地なのだが、
ダルエスサラームは観光客が見て回るには
向いていない街だ。

ホテルのある高級な地域から出ない方がいいだろう。
観光そのものはンゴロンゴロやセレンゲティ、
キリマンジャロなど大自然を楽しむべき場所だ。

私としては野生動物を見るよりも、
ダルエスサラームで古い建物を見て回りたい。
もちろん、自然に魅力を感じないのではなく、
文化の方により食指が動くという話だ。