序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年12月3日月曜日

ヘドロ

水中のの中でも特に様々な物質が
混じったものをヘドロと呼ぶ。

カタカナで書かれるが外来語ではなく、
屁泥と書かれることもある。

語源は不明で、反吐と泥の合成語や
灰泥の転訛など色々な説がある。

生活廃水や工業廃水が河川や湾に流れ込み、
泥と混合したものであり、
多くは有害な有機物を含む。

有害物質を含まない場合でも、
水中の酸素を減らす効果があるため、
生物が生存し難い環境を作りだす。

また、含まれる有機物が微生物に
分解される際にメタンガスが発生する。

このメタンがいわゆる温室効果ガスとなるため、
河川や湾だけでなく、地球全体に影響を与える
環境破壊だと懸念する者もいるようだ。

さて、含まれる有害物質であるが、
最も有名なものはダイオキシンだろう。
また、有機物質以外にメチル水銀など
重金属が混ざっていることが多い。

悪臭も酷く、いわゆる どぶ川の臭いの原因だが、
ここ数十年でかなり改善したように思う。
排水規制などが実施された成果だろう。

ヘドロを除去するには直接掬い出す必要がある。
浚われたヘドロは焼くことによって
有機物の無毒化が試みられる。

焼き固めたヘドロは場合によっては
煉瓦として利用されることもあるようだが、
有毒金属が含まれていないか調査が必要だ。

また、有害な物質が含まれていないヘドロは
肥料に加工される例もあるが、
利用は限定的である。

ヘドロからエネルギーを取り出そうという
研究も続けられている。

発生するメタンガスを燃料としたり、
単純に乾燥させたヘドロを燃料としたり、
各国で実用化されている。

面白いのが、ヘドロ電池と呼ばれるもので、
有機物を分解する微生物を利用した発電機構だ。

このヘドロ電池の画期的なところは、
電気を生み出しながらヘドロを単なる泥へと
変えることができる点にある。

ヘドロから電気を生み出し水を浄化する。

公害物質が資源となり得るのだから、
科学の進歩による未来への希望は
まだまだ失ってはならないと思う。