序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年12月25日火曜日

余談4

今更卒業取り消しになどならないだろうし、
なったとしても本人も困らなさそうなので、
かつて友人の卒業論文を代筆したことを白状する。

友人の専門は神道における造形物であり、
私の専門は原始信仰であったが、
面白そうだったので快諾した。

論文は狛犬、鳥居、幣束、形代の四つについて、
その起源と発展、内在する意義などを
考察する形で書き進めた。

友人は本当であれば神像と神道曼荼羅について
書きたかったらしいのだが、
資料があまりにも乏しく断念した。

おそらくこの二つは権威ある学者先生であっても
そうそう本物を見せてもらえない可能性の
あるもので、そもそも現存物が少ない。

一介の学生が取り上げるには難しい。
それで急遽論文内容を変更したため、
ぎりぎりになって私に代筆を頼んできた次第である。

私も断念した部分がある。
上記の四つに加えて、社殿や装束についても
やりたかったのだが、建築や服飾についての
知識が不足していたため諦めた。

なにぶん提出期限が迫っている。
限られた資料で書き上げなければならない。

実際に完成したのは提出最終日の朝であり、
そこから印刷やらなにやらやっていたため、
彼の卒業論文は本当にぎりぎりの提出となった。

いわゆるコピペ卒論の横行する中で、
私の書いた論文は面白かったようで、
担当教授は個人的に資料として欲しいので
フロッピーでの提出も要請したという。

しかし、代筆してもらった負い目からか、
単に面倒だったからか、
友人はその要請を黙殺した。

なんだかここまで書いてしまうと
万が一その教授がこのブログを目にしたら
友人が特定されてしまいそうだが
まあいいだろう。

教授の名を忘れたので確信はないが
ご存命ではなかった気もする。

その友人の卒業論文だけではない。
色々な知人のレポート類の代筆もよく行っていた。

印象的だったのはチャイナの地誌学と
二十世紀クラッシック音楽と
レコンキスタ当時のイベリア半島の建築についてだ。

思えば、こうした雑多な方面で
文章をしたためてきたことが、
現在の私のライターとしての力になっていると思う。

某設定資料本における、建築、服飾、料理についての
教科書のような文章はこうしたものが
下地になっている。

ちなみに、料理に関する部分は最初の国の分しか
書いていない。他の国の構想メモもあったのだが、
他のライターが自分の仕事としてしまった。

純粋に面白いから書きたかったのだろうが、
私としては仕事を取られたようで
いまひとつ納得がいかない。

想定していたものとは異なる内容に
なっていることについては明確に不満である。

不満というほどではないが残念な点もある。
服飾史がページの都合で大幅にカットされているのだ。

やはり書きたいものを書きたいように書くには
こうした趣味のブログか、同人誌を作るか、
功成り名を遂げて意見を押し通すしかないのだろう。