サンゴ虫とも呼ばれる海の動物である。
イソギンチャクと近い生き物だがとても小さく、
プランクトンを捕食している。
藻類と共生しているものも多く、
そういった種類の珊瑚は浅い海に生息し、
光合成によってエネルギーを得ることができる。
珊瑚の最も特徴的な点は、
非常に硬い外殻を形成することだろう。
カルシウムを多く含むこの外殻は、
甲殻類の殻よりも哺乳類の骨に近い。
外殻を発達させた珊瑚はサンゴ礁と呼ばれる
群れを作り出し、浅い海底に
地形ともいうべき構造を生み出す。
サンゴ礁は隠れる場所が豊富なため、
様々な生物が住み着き、
豊かな生態系が形成される。
珊瑚には様々な色のものがあるが、
美しい赤色のものは人間によって
貴重な宝物として扱われてきた。
世界中の温かい浅い海で採取できる珊瑚だが、
乱獲により数を減らしてきている。
昔は採取が困難であったが、
現在では技術発展により容易であり、
また需要も増しているためだ。
本邦では高知県沖のものと沖縄周辺のものが
宝石的価値を持つが、高知県沖のものは
明治期までは存在を知られていなかった。
それまでは国外からの輸入品が流通していたのだが、
最も古いものはシルクロードを通って
地中海からやってきたと見られている。
明治期以降、ヨーロッパ人の指摘により
高知県沖の珊瑚が採取されるようになり、
これはトサと呼ばれて世界的に人気がある。
高知の旧国名、土佐が名前の由来だ。
また、沖縄のものは琉球方言でウルといい、
サンゴ礁のある島(マ)はウルマと呼ばれた。
近年では本邦近海の珊瑚を狙い、
大陸から多くの密漁船団がやってきたことが
問題視された。
サンゴ礁の形成には非常に時間がかかる。
また、酷く破壊されたサンゴ礁は
回復することができず、失われてしまう。
サンゴ礁が失われると、その地域の
生態系もまた失われ、海の砂漠となる。
魚も減るため漁業への影響も大きい。
ところで、珊瑚は古来、
血液に関係すると言われてきた。
ギリシア神話では首を刎ねられたメドゥサの
血液から生まれたとされているし、
所有者の健康状態、特に血液の状態により
色が変わると信じられていた。
月経中の女性が所有している珊瑚は
色が薄くなるとも言われており、
珊瑚が月と関係しているとする神話は多い。
血液、月経、月、とくれば妊娠、出産と続き、
多産、豊穣、愛情とも関連付けられていく。
金星神と月神がこうした性質と
結びついていることが多く、
中には混同や変遷があるため、
珊瑚も金星と月の両方と縁深い。
中世イベリアでまとめられた宝石誌にも、
金星と月の力が結びついたものが
珊瑚であると書かれている。
金星と月にまつわる信仰について
長々と書きたくなってきたが、
海の生物サンゴから離れてきた。
ここらで今日は筆を置くことにしよう。
序説
序説
かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...
2019年5月31日金曜日
2019年5月30日木曜日
ベニテングタケ
赤い傘に白い水玉という、もしかしたら
最も知名度が高いかもしれないキノコである。
スーパーマリオのキノコはこれがモデルだと
言われており、漫画やゲームでキノコといえば、
あの見た目が定着している。
ヨーロッパでも古くから幸運のキノコとして
見た目が愛されており、やはりそのデザインは
よく使われているため知名度が高い。
毒キノコであり、本邦においては
ベニテングタケという名前は
毒キノコの代名詞ともなっている。
だが、実は毒性は弱い。
赤くないただのテングタケは猛毒なのだが、
ベニテングタケは重篤な被害をもたらさない。
具体的な症状は、瞳孔が開いて眩しさを感じ、
吐き気と眠気を催し、その後頭痛に悩まされる。
確かに毒キノコだが、死に至るようなことはなく、
一応、後遺症も確認されてはいない。
だが、ある意味では中毒性があると言える。
実はこのキノコの毒の主成分のイボテン酸は、
かなり強い旨み成分である。
端的に言って、とても美味いのだ。
そのせいか、毒だというのに食べたがる者が
後を絶たず、人によってはベニテングタケを
求めてキノコ狩りに繰り出すほどだ。
昔から食用にする文化はあり、
毒性を弱める調理法などもある。
しかし、イボテン酸以外の毒も含まれているため、
肝臓に強い負担がかかってしまう。
悪いことは言わない、食べない方がいい。
癖になってしまってはいけない。
蠅の好む香りを放ち、蠅にとって猛毒なため、
糊と共に設置し、蠅の駆除に使われた歴史もある。
別名のアカハエトリの由来だ。
なお、本邦のベニテングタケはその効果が低いが、
幻覚作用もあるとされている。
時代と地域によっては宗教的儀式に使われ、
この名残が前述の幸運のキノコと呼ばれる由縁である。
色々と面白い話もあるのだが、
興味を持って食べてみたいと思われてもいけない。
今回の記事は自重することにしよう。
最も知名度が高いかもしれないキノコである。
スーパーマリオのキノコはこれがモデルだと
言われており、漫画やゲームでキノコといえば、
あの見た目が定着している。
ヨーロッパでも古くから幸運のキノコとして
見た目が愛されており、やはりそのデザインは
よく使われているため知名度が高い。
毒キノコであり、本邦においては
ベニテングタケという名前は
毒キノコの代名詞ともなっている。
だが、実は毒性は弱い。
赤くないただのテングタケは猛毒なのだが、
ベニテングタケは重篤な被害をもたらさない。
具体的な症状は、瞳孔が開いて眩しさを感じ、
吐き気と眠気を催し、その後頭痛に悩まされる。
確かに毒キノコだが、死に至るようなことはなく、
一応、後遺症も確認されてはいない。
だが、ある意味では中毒性があると言える。
実はこのキノコの毒の主成分のイボテン酸は、
かなり強い旨み成分である。
端的に言って、とても美味いのだ。
そのせいか、毒だというのに食べたがる者が
後を絶たず、人によってはベニテングタケを
求めてキノコ狩りに繰り出すほどだ。
昔から食用にする文化はあり、
毒性を弱める調理法などもある。
しかし、イボテン酸以外の毒も含まれているため、
肝臓に強い負担がかかってしまう。
悪いことは言わない、食べない方がいい。
癖になってしまってはいけない。
蠅の好む香りを放ち、蠅にとって猛毒なため、
糊と共に設置し、蠅の駆除に使われた歴史もある。
別名のアカハエトリの由来だ。
なお、本邦のベニテングタケはその効果が低いが、
幻覚作用もあるとされている。
時代と地域によっては宗教的儀式に使われ、
この名残が前述の幸運のキノコと呼ばれる由縁である。
色々と面白い話もあるのだが、
興味を持って食べてみたいと思われてもいけない。
今回の記事は自重することにしよう。
2019年5月29日水曜日
ヒトヨタケ
食べられる毒キノコである。
何を言っているのだお前はと思うかもしれないが、
これは毒とは何かという問題である。
ヒトヨタケにはコプリンという物質が含まれる。
これ自体は毒ではない。
少々、体内の一部の酵素の効果を阻害するだけだ。
普段普通に生活している分にはその酵素が
働かなくとも特に問題は無い。
ネギには発汗作用があるし、
タンポポの根には利尿作用がある。
この人体への影響をもって
ネギやタンポポに毒があると言うだろうか。
普通は言わないと思う。
ここで一旦、ヒトヨタケの生態について
解説したいと思う。
こげ茶色で閉じ気味の傘を持つヒトヨタケには
面白い特性がある。
成熟後、自分自身の持つ酵素によって、
自分自身を溶かしてしまうのだ。
キノコは菌類の子実体と呼ばれる形態である。
胞子を飛ばし、繁殖するための
一時的な姿というわけだ。
ヒトヨタケは役目を終えた子実体を
自ら分解し、有終の美を飾る。
溶けたヒトヨタケは黒い液体となり、
その様子から英語ではインクキャップスと呼ぶ。
インクの蓋という意味だ。
一晩で溶けてなくなってしまうことから、
一夜茸という名が付けられているのである。
一晩苦しむ毒キノコだからヒトヨタケだと
思っただろうか。一晩でぽっくりと
死んでしまうからヒトヨタケだと思っただろうか。
一晩でおなくなりになるのは
ヒトヨタケの方なのだ。
溶け始める前のヒトヨタケは食用にできる。
味は薄く、それほど美味というわけではないが、
キノコらしい香りが料理に花を添える。
また、油をよく吸い、食感も合うことから、
バターなどと共に炒めると美味しくいただける。
バター炒めなどは酒の肴にもってこいの味だが、
残念ながらヒトヨタケは酒呑みを殺すのだ。
冒頭で書いたヒトヨタケが働きを阻害する酵素、
それはアセトアルデヒド脱水酵素である。
アルコールは本来、動物にとって毒であるが、
人間はアルコールのもたらす酩酊を楽しむ。
体内に入ったアルコールは、肝臓の頑張りによって、
アセトアルデヒドという物質に分解される。
アセトアルデヒドは更なる肝臓の頑張りによって、
無害な酢酸へと分解されることになる。
肝臓では酵素が働き、これらの分解が
進められるのだが、アセトアルデヒドは
アルコールとはまた違った毒である。
アセトアルデヒドが分解されずに体内を巡ると、
悪酔いや、いわゆる二日酔いが発生する。
自分のアセトアルデヒド脱水酵素の能力を
超えた飲酒が二日酔いへと繋がるわけだ。
アジア人が酒に弱いと言われているのは
この酵素の生成能力が
ヨーロッパ人より弱いためだ。
ちなみに私は本邦の平均よりも
この酵素の生成能力が強いようで、
一度も二日酔いになったことがない。
お陰でお酒を翌日に持ち越すことなく
楽しむことができている。
話をヒトヨタケに戻そう。
アルコールが体内にある状態でヒトヨタケを
食べると、アルコールの分解は
アセトアルデヒドの段階で止まってしまう。
いきなり悪酔いである。
そして、そこからずっと二日酔いが続く。
具体的には一週間ほどだ。
私は二日酔いの経験が無いが、
聞く限りでは絶対になりたくはない。
それが一週間続く。
酒呑みを殺すキノコというわけだ。
殺すといっても、致死性は無い。
もしかしたら一週間も二日酔いが続いたら
死にたくなるかもしれないが。
さて、ヒトヨタケは毒キノコなのだろうか。
毒はアルコールの方ではないだろうか。
判断は各々に任せるとしよう。
何を言っているのだお前はと思うかもしれないが、
これは毒とは何かという問題である。
ヒトヨタケにはコプリンという物質が含まれる。
これ自体は毒ではない。
少々、体内の一部の酵素の効果を阻害するだけだ。
普段普通に生活している分にはその酵素が
働かなくとも特に問題は無い。
ネギには発汗作用があるし、
タンポポの根には利尿作用がある。
この人体への影響をもって
ネギやタンポポに毒があると言うだろうか。
普通は言わないと思う。
ここで一旦、ヒトヨタケの生態について
解説したいと思う。
こげ茶色で閉じ気味の傘を持つヒトヨタケには
面白い特性がある。
成熟後、自分自身の持つ酵素によって、
自分自身を溶かしてしまうのだ。
キノコは菌類の子実体と呼ばれる形態である。
胞子を飛ばし、繁殖するための
一時的な姿というわけだ。
ヒトヨタケは役目を終えた子実体を
自ら分解し、有終の美を飾る。
溶けたヒトヨタケは黒い液体となり、
その様子から英語ではインクキャップスと呼ぶ。
インクの蓋という意味だ。
一晩で溶けてなくなってしまうことから、
一夜茸という名が付けられているのである。
一晩苦しむ毒キノコだからヒトヨタケだと
思っただろうか。一晩でぽっくりと
死んでしまうからヒトヨタケだと思っただろうか。
一晩でおなくなりになるのは
ヒトヨタケの方なのだ。
溶け始める前のヒトヨタケは食用にできる。
味は薄く、それほど美味というわけではないが、
キノコらしい香りが料理に花を添える。
また、油をよく吸い、食感も合うことから、
バターなどと共に炒めると美味しくいただける。
バター炒めなどは酒の肴にもってこいの味だが、
残念ながらヒトヨタケは酒呑みを殺すのだ。
冒頭で書いたヒトヨタケが働きを阻害する酵素、
それはアセトアルデヒド脱水酵素である。
アルコールは本来、動物にとって毒であるが、
人間はアルコールのもたらす酩酊を楽しむ。
体内に入ったアルコールは、肝臓の頑張りによって、
アセトアルデヒドという物質に分解される。
アセトアルデヒドは更なる肝臓の頑張りによって、
無害な酢酸へと分解されることになる。
肝臓では酵素が働き、これらの分解が
進められるのだが、アセトアルデヒドは
アルコールとはまた違った毒である。
アセトアルデヒドが分解されずに体内を巡ると、
悪酔いや、いわゆる二日酔いが発生する。
自分のアセトアルデヒド脱水酵素の能力を
超えた飲酒が二日酔いへと繋がるわけだ。
アジア人が酒に弱いと言われているのは
この酵素の生成能力が
ヨーロッパ人より弱いためだ。
ちなみに私は本邦の平均よりも
この酵素の生成能力が強いようで、
一度も二日酔いになったことがない。
お陰でお酒を翌日に持ち越すことなく
楽しむことができている。
話をヒトヨタケに戻そう。
アルコールが体内にある状態でヒトヨタケを
食べると、アルコールの分解は
アセトアルデヒドの段階で止まってしまう。
いきなり悪酔いである。
そして、そこからずっと二日酔いが続く。
具体的には一週間ほどだ。
私は二日酔いの経験が無いが、
聞く限りでは絶対になりたくはない。
それが一週間続く。
酒呑みを殺すキノコというわけだ。
殺すといっても、致死性は無い。
もしかしたら一週間も二日酔いが続いたら
死にたくなるかもしれないが。
さて、ヒトヨタケは毒キノコなのだろうか。
毒はアルコールの方ではないだろうか。
判断は各々に任せるとしよう。
2019年5月28日火曜日
ニセクロハツ
偽黒初と書く。
クロハツというキノコの偽物という名だ。
傘の上部は灰色から黒で、中心部が窪んでおり、
裏側の襞は荒い。
偽物などと言われるのは心外かもしれないが、
クロハツは美味なキノコとして親しまれており、
古くから食用にされてきた。
クロハツはとても良い出汁が出る。
ただ、いささか繊細な味のため、
キノコ鍋などで他のキノコと共に煮ると、
せっかくの味がぼやけてしまう。
さて、一説によるとニセクロハツの生息域は
昔より広がっており、クロハツしか
生えなかった場所に後から生えるようになったという。
この説が正しいのであれば、
後発のものが偽物呼ばわりされても
仕方がないかもしれない。
なにより、クロハツが美味であるのに対して
ニセクロハツは猛毒を持つのだから、
偽物として忌み嫌われるのも当然か。
なんでも、食べると毒により筋肉が溶かされ、
溶けた物質が更に深刻な毒と化すという。
嘔吐や下痢を繰り返し、意識が朦朧とし、
呂律が回らなくなり血尿が出るらしい。
痙攣が起こり、心臓が止まって死ぬこともあるという。
致死量がそれほど少ないわけではないが、
後遺症が残るため絶対に食べてはいけない
類のキノコである。
腹を下して終わりというわけにはいかない。
ニセクロハツの危険性が知られるようになると、
見分けるのが難しいクロハツを食べること自体を
やめた方が良いという風潮になる。
一応、見分け方はあるのだが、
近くに生えていることも多いので、
誤って混獲してしまう可能性は高い。
なので、クロハツを諦めていただきたい
ということになった。
その影響か、キノコの図鑑などでも近頃は
クロハツのページに毒キノコなので
食べてはいけないと書かれている。
君子危うきに近寄らずという態度は正しいとは
思うが、図鑑に事実と異なることが
書かれているというのはいささか思うところがある。
天然キノコの美味さは筆舌に尽くしがたいが、
美味なキノコとよく似た毒キノコの存在が
キノコ狩りを死と隣り合わせのレジャーたらしめている。
毒キノコの見分けは本当に難しい。
場合によっては新種と遭遇するかもしれない。
命を張って美食を追い求めるのでなければ、
安定供給される栽培キノコで満足しておこう。
クロハツというキノコの偽物という名だ。
傘の上部は灰色から黒で、中心部が窪んでおり、
裏側の襞は荒い。
偽物などと言われるのは心外かもしれないが、
クロハツは美味なキノコとして親しまれており、
古くから食用にされてきた。
クロハツはとても良い出汁が出る。
ただ、いささか繊細な味のため、
キノコ鍋などで他のキノコと共に煮ると、
せっかくの味がぼやけてしまう。
さて、一説によるとニセクロハツの生息域は
昔より広がっており、クロハツしか
生えなかった場所に後から生えるようになったという。
この説が正しいのであれば、
後発のものが偽物呼ばわりされても
仕方がないかもしれない。
なにより、クロハツが美味であるのに対して
ニセクロハツは猛毒を持つのだから、
偽物として忌み嫌われるのも当然か。
なんでも、食べると毒により筋肉が溶かされ、
溶けた物質が更に深刻な毒と化すという。
嘔吐や下痢を繰り返し、意識が朦朧とし、
呂律が回らなくなり血尿が出るらしい。
痙攣が起こり、心臓が止まって死ぬこともあるという。
致死量がそれほど少ないわけではないが、
後遺症が残るため絶対に食べてはいけない
類のキノコである。
腹を下して終わりというわけにはいかない。
ニセクロハツの危険性が知られるようになると、
見分けるのが難しいクロハツを食べること自体を
やめた方が良いという風潮になる。
一応、見分け方はあるのだが、
近くに生えていることも多いので、
誤って混獲してしまう可能性は高い。
なので、クロハツを諦めていただきたい
ということになった。
その影響か、キノコの図鑑などでも近頃は
クロハツのページに毒キノコなので
食べてはいけないと書かれている。
君子危うきに近寄らずという態度は正しいとは
思うが、図鑑に事実と異なることが
書かれているというのはいささか思うところがある。
天然キノコの美味さは筆舌に尽くしがたいが、
美味なキノコとよく似た毒キノコの存在が
キノコ狩りを死と隣り合わせのレジャーたらしめている。
毒キノコの見分けは本当に難しい。
場合によっては新種と遭遇するかもしれない。
命を張って美食を追い求めるのでなければ、
安定供給される栽培キノコで満足しておこう。
2019年5月27日月曜日
余談6
このブログのカテゴリ分けについて、
すこし補足しておきたいと思う。
というのも、生物については
「どうぶつ」と「しょくぶつ」に分けており、
菌類も「しょくぶつ」としているためだ。
現在の生物学の分類上、菌類が植物でないことは
もちろん知っている。
しかし、プリニウスの博物誌は生き物を
動物、植物、鉱物の三つに分類しているため、
なるべくこれに倣いたいと思った次第である。
昔は鉱物にも雌雄があり、
生きていると考えられていたのだ。
はじめは当ブログでもこの三つのカテゴリで
記事を書いていこうと思っていた。
だが、昔と違い、動植物に比べ、鉱物の数は
相対的に少なくなっている。
また、鉱物由来かもしれないが、鉱物とは
言えない物質も数多い。
なので、「ぶっしつ」というカテゴリで
非生物を紹介することにした。
「~ぶつ」で揃えなくてもよいということで、
欲が出て「ちけい」も扱うことにした。
地球上には面白い地形が数多い。
そんなわけで四つのカテゴリで運用していたわけだが、
地形では紹介できない「まち」を書きたくなった。
実際、書いてみるととても楽しく、
世界中を旅行している気分になれたので
正解だったと思っている。
ただ、更なる欲が出る。
ランドマークの類も記事にしたい。
そう思っている。
たとえば、エジプトのピラミッドや、
アメリカの自由の女神像などがそれだ。
もしかしたらいずれ「たてもの」という
カテゴリを増やしてしまうかもしれない。
他にも自重しているが追加したいカテゴリは多い。
人類の技術の進歩とともに無数に生み出されてきた
道具の数々や、物体として存在しない概念の類、
また、祭りや儀式のような文化そのものも捨てがたい。
書きたいことは尽きないのだ。
森羅万象を書き記すと大風呂敷を広げているので
カテゴリを増やすこと自体に問題はない。
ただ、例えば街の記事に関して、
首都だけを紹介していったとしても
一日一記事では200日以上かかる。
カテゴリを増やすのは何らかの理由で
テコ入れしたい時にしておいた方がいいだろう。
たとえば私のモチベーションが低すぎる時などだ。
ところで、序説に書いてある通り、
当ブログは嘘、大げさ、紛らわしいことを
気にすることなく書いている。
むしろ、時々わざと嘘を書いている。
ということを読者諸兄は理解してくれて
いるはずだと信じている。
今のところ苦情もないのでたぶん大丈夫だろう。
嘘を真に受けた結果、危険に晒されるような
嘘の書き方はしていないので大丈夫だと思うが、
どうか情報の真偽は自分で確かめてほしい。
というのも、簡単に多くの情報が得られる
インターネット時代である昨今、
それが本当に正しい情報なのか
見極めることが大切だと思う。
私は嘘、大げさ、紛らわしいことを書きますと
宣言しているが、インターネットという大海には
真実の顔をした嘘が溢れ返っている。
もっとも、インターネットなど無い時代には
本や新聞に書かれた情報は無条件に正しく、
比較することもままならかったことを考えると
もしかしたら幾分マシなのかもしれない。
いずれにせよ、自分で考え、調べ、判断する、
という大切なことを怠らないようにしたい。
すこし補足しておきたいと思う。
というのも、生物については
「どうぶつ」と「しょくぶつ」に分けており、
菌類も「しょくぶつ」としているためだ。
現在の生物学の分類上、菌類が植物でないことは
もちろん知っている。
しかし、プリニウスの博物誌は生き物を
動物、植物、鉱物の三つに分類しているため、
なるべくこれに倣いたいと思った次第である。
昔は鉱物にも雌雄があり、
生きていると考えられていたのだ。
はじめは当ブログでもこの三つのカテゴリで
記事を書いていこうと思っていた。
だが、昔と違い、動植物に比べ、鉱物の数は
相対的に少なくなっている。
また、鉱物由来かもしれないが、鉱物とは
言えない物質も数多い。
なので、「ぶっしつ」というカテゴリで
非生物を紹介することにした。
「~ぶつ」で揃えなくてもよいということで、
欲が出て「ちけい」も扱うことにした。
地球上には面白い地形が数多い。
そんなわけで四つのカテゴリで運用していたわけだが、
地形では紹介できない「まち」を書きたくなった。
実際、書いてみるととても楽しく、
世界中を旅行している気分になれたので
正解だったと思っている。
ただ、更なる欲が出る。
ランドマークの類も記事にしたい。
そう思っている。
たとえば、エジプトのピラミッドや、
アメリカの自由の女神像などがそれだ。
もしかしたらいずれ「たてもの」という
カテゴリを増やしてしまうかもしれない。
他にも自重しているが追加したいカテゴリは多い。
人類の技術の進歩とともに無数に生み出されてきた
道具の数々や、物体として存在しない概念の類、
また、祭りや儀式のような文化そのものも捨てがたい。
書きたいことは尽きないのだ。
森羅万象を書き記すと大風呂敷を広げているので
カテゴリを増やすこと自体に問題はない。
ただ、例えば街の記事に関して、
首都だけを紹介していったとしても
一日一記事では200日以上かかる。
カテゴリを増やすのは何らかの理由で
テコ入れしたい時にしておいた方がいいだろう。
たとえば私のモチベーションが低すぎる時などだ。
ところで、序説に書いてある通り、
当ブログは嘘、大げさ、紛らわしいことを
気にすることなく書いている。
むしろ、時々わざと嘘を書いている。
ということを読者諸兄は理解してくれて
いるはずだと信じている。
今のところ苦情もないのでたぶん大丈夫だろう。
嘘を真に受けた結果、危険に晒されるような
嘘の書き方はしていないので大丈夫だと思うが、
どうか情報の真偽は自分で確かめてほしい。
というのも、簡単に多くの情報が得られる
インターネット時代である昨今、
それが本当に正しい情報なのか
見極めることが大切だと思う。
私は嘘、大げさ、紛らわしいことを書きますと
宣言しているが、インターネットという大海には
真実の顔をした嘘が溢れ返っている。
もっとも、インターネットなど無い時代には
本や新聞に書かれた情報は無条件に正しく、
比較することもままならかったことを考えると
もしかしたら幾分マシなのかもしれない。
いずれにせよ、自分で考え、調べ、判断する、
という大切なことを怠らないようにしたい。
オニキス
縞瑪瑙のことであるが、一筋縄ではいかない。
石英結晶やオパールなどが層状になった鉱物が
瑪瑙と呼ばれるカルセドニーである。
縞瑪瑙とは鉱物の層が平行なものである。
これは後述するカメオ作りに重要な特性で、
オニキスが瑪瑙の中でも特別な理由である。
平行な縞を持つ瑪瑙がオニキスであり、
様々な色のものがあるのだが、
何故か現在では黒一色のものだけを
オニキスと呼ぶ傾向がある。
黒一色、つまり、縞模様の無い
黒いカルセドニーである。
ブラックオニキスと呼称される。
縞が平行どころか縞が無い以上、
それは瑪瑙ですらないのだが、
どういうわけか、これがオニキスと呼ばれる。
そして、カルセドニーは人工的に
染色することが可能な鉱物なのだが、
わざわざ黒一色に染めて
オニキスにしてしまったりもする。
ややこしいが、現在のよくわからない風潮は
無視して、縞瑪瑙がオニキスということで
話を進めようと思う。
カメオと呼ばれる工芸品がある。
石や貝殻に浮彫の彫刻を施したものだ。
異なった色の層が存在する素材を使う。
例えば黒い層と白い層を持つオニキスを彫ると、
黒い背景に白い彫刻が浮かび上がることになる。
濃い色の方を背景にするのが普通だ。
何故なら石の層が半透明なため、
薄い部分は背景色が透けて見えるためだ。
貝殻のカメオが比較的安価で多く存在するが、
財産として貴重なものが求められるのは必然である。
このため、宝石である瑪瑙が素材として重視される。
だが、瑪瑙の多くは同心円状に層が形成されるため、
カメオを作る際に均一に彫ることができない。
だが、平行な層を持つ縞瑪瑙であれば、
カメオの素材として完璧である。
これがオニキスの価値を高める最大の理由だ。
カメオに加工されることが前提で、
オニキスという宝石は取引されてきたのだ。
なお、浮彫ではなく沈め彫りで加工された
カメオもあるが、これは厳密には
カメオではなくインタリオと呼ぶ。
インタリオの多くは彫った反対側の面を表とし、
石の中に映る像を鑑賞することになる。
カメオにせよ、インタリオにせよ、
職人の技術と審美眼が必要であり、
出来の良いものには大変な価値が付与される。
この出来の良し悪しを左右する要素のひとつが、
素材の層の状態であることは言うまでもない。
つまり、良いオニキスというものは、
カメオにした際により美しくすることが
できる石なのである。
ちなみに、オニキスのうち層が赤と白のものは
特別にサードニクスと呼ばれる。
紅縞瑪瑙だ。
前述のとおり、瑪瑙は着色が可能な鉱物だ。
そもそも自然状態で様々な色の縞があるのだが、
染色技術によってその幅が広がることになる。
それにしても、だからといってせっかくの縞を
黒一色にしてブラックオニキスと呼ぶのは
やはり理解し難い。
パワーストーンショップではオニキスといえば、
ブラックオニキスが当然のように売られている。
おそらく着色されたものだろう。
色が落ちる恐れがあるとして、
手入れの仕方に注意書きがあるあたり
間違いないと思われる。
そんなある意味まがい物とでも言うべきものに、
意志をブレさせないだの、出会いと別れを
ああだこうだとパワーを語られても
眉に唾を付けるしかない。
難癖付けても仕方がないが、このような
理由により、ブラックオニキスばかりは
お勧めすることができない石だ。
オニキスが欲しいのであれば、
素晴らしいカメオを探すといいだろう。
もちろん、見合った額は必要である。
石英結晶やオパールなどが層状になった鉱物が
瑪瑙と呼ばれるカルセドニーである。
縞瑪瑙とは鉱物の層が平行なものである。
これは後述するカメオ作りに重要な特性で、
オニキスが瑪瑙の中でも特別な理由である。
平行な縞を持つ瑪瑙がオニキスであり、
様々な色のものがあるのだが、
何故か現在では黒一色のものだけを
オニキスと呼ぶ傾向がある。
黒一色、つまり、縞模様の無い
黒いカルセドニーである。
ブラックオニキスと呼称される。
縞が平行どころか縞が無い以上、
それは瑪瑙ですらないのだが、
どういうわけか、これがオニキスと呼ばれる。
そして、カルセドニーは人工的に
染色することが可能な鉱物なのだが、
わざわざ黒一色に染めて
オニキスにしてしまったりもする。
ややこしいが、現在のよくわからない風潮は
無視して、縞瑪瑙がオニキスということで
話を進めようと思う。
カメオと呼ばれる工芸品がある。
石や貝殻に浮彫の彫刻を施したものだ。
異なった色の層が存在する素材を使う。
例えば黒い層と白い層を持つオニキスを彫ると、
黒い背景に白い彫刻が浮かび上がることになる。
濃い色の方を背景にするのが普通だ。
何故なら石の層が半透明なため、
薄い部分は背景色が透けて見えるためだ。
貝殻のカメオが比較的安価で多く存在するが、
財産として貴重なものが求められるのは必然である。
このため、宝石である瑪瑙が素材として重視される。
だが、瑪瑙の多くは同心円状に層が形成されるため、
カメオを作る際に均一に彫ることができない。
だが、平行な層を持つ縞瑪瑙であれば、
カメオの素材として完璧である。
これがオニキスの価値を高める最大の理由だ。
カメオに加工されることが前提で、
オニキスという宝石は取引されてきたのだ。
なお、浮彫ではなく沈め彫りで加工された
カメオもあるが、これは厳密には
カメオではなくインタリオと呼ぶ。
インタリオの多くは彫った反対側の面を表とし、
石の中に映る像を鑑賞することになる。
カメオにせよ、インタリオにせよ、
職人の技術と審美眼が必要であり、
出来の良いものには大変な価値が付与される。
この出来の良し悪しを左右する要素のひとつが、
素材の層の状態であることは言うまでもない。
つまり、良いオニキスというものは、
カメオにした際により美しくすることが
できる石なのである。
ちなみに、オニキスのうち層が赤と白のものは
特別にサードニクスと呼ばれる。
紅縞瑪瑙だ。
前述のとおり、瑪瑙は着色が可能な鉱物だ。
そもそも自然状態で様々な色の縞があるのだが、
染色技術によってその幅が広がることになる。
それにしても、だからといってせっかくの縞を
黒一色にしてブラックオニキスと呼ぶのは
やはり理解し難い。
パワーストーンショップではオニキスといえば、
ブラックオニキスが当然のように売られている。
おそらく着色されたものだろう。
色が落ちる恐れがあるとして、
手入れの仕方に注意書きがあるあたり
間違いないと思われる。
そんなある意味まがい物とでも言うべきものに、
意志をブレさせないだの、出会いと別れを
ああだこうだとパワーを語られても
眉に唾を付けるしかない。
難癖付けても仕方がないが、このような
理由により、ブラックオニキスばかりは
お勧めすることができない石だ。
オニキスが欲しいのであれば、
素晴らしいカメオを探すといいだろう。
もちろん、見合った額は必要である。
2019年5月26日日曜日
瑪瑙
ジャスパー、オパール、石英などが層状になった
カルセドニーのことをアゲートという。
アゲート、つまりメノウはとても複雑な宝石だ。
瑪瑙の字は馬の脳に似ているためと言われているが、
なぜ他の動物でなく馬なのか、詳しいことはわからない。
アゲートの名はシキリアのアケイテス川に由来し、
この川は現在はディリッロ川と名を変えている。
さて、カルセドニーは複雑な鉱物であり、
その構造によって名前が変わるわけだが、
その一種であるメノウも更に細かく分類される。
メノウを構成する層が平行なものはオニキスと呼ばれ、
とても有名な宝石だ。
虹瑪瑙に苔瑪瑙、樹枝瑪瑙に羽毛瑪瑙、
錦石に雨花石、複雑な構造だからこそ、
様々な形態があり、それぞれに名前が付けられている。
それらの総称であるメノウとして見た場合、
世界中で産出するため希少性は高くない。
そのため、手に入れやすく、蒐集する愛好家は多い。
工芸品の材料とされることも多く、
アゲートの食器の数々は
ルーヴル宮にも多数展示されている。
仏教で言うところの貴重な七種の宝、
七宝のひとつにも数えられており、
文化的背景が豊かである。
なお、他の七宝は金、銀、瑠璃、玻璃、硨磲、珊瑚だ。
硨磲はシャコ貝のシャコである。
ところで、加工の容易なメノウだが、
多孔質のため人工的に着色することが可能だ。
着色によって更に魅力的なものへと
作り変えることができるわけだが、
見方を変えれば欺瞞がまかり通るということでもある。
例によってパワーストーンの紹介サイトを
いくつか見てみたが、着色について好意的に
書かれている傾向にある。
より安価に魅力的に見せる、
つまり売値を高くするために
着色の意義を説いているわけだ。
無知に付け込み非加工を装うより
よほど良心的ではあるが、
売り手の魂胆が透けて見えるのは興覚めだ。
もっとも、オーラを回復するだとか、
心のヒーリングになるだとか、
よく分からないことを言っているので
今更ではあるのだが。
以前にも書いたが、パワーストーンの
売り文句の変遷を研究するのも
面白いかもしれない。
私はやらないが、文化史的に意義があると思うので、
どなたか研究対象としてくれないだろうか。
カルセドニーのことをアゲートという。
アゲート、つまりメノウはとても複雑な宝石だ。
瑪瑙の字は馬の脳に似ているためと言われているが、
なぜ他の動物でなく馬なのか、詳しいことはわからない。
アゲートの名はシキリアのアケイテス川に由来し、
この川は現在はディリッロ川と名を変えている。
さて、カルセドニーは複雑な鉱物であり、
その構造によって名前が変わるわけだが、
その一種であるメノウも更に細かく分類される。
メノウを構成する層が平行なものはオニキスと呼ばれ、
とても有名な宝石だ。
虹瑪瑙に苔瑪瑙、樹枝瑪瑙に羽毛瑪瑙、
錦石に雨花石、複雑な構造だからこそ、
様々な形態があり、それぞれに名前が付けられている。
それらの総称であるメノウとして見た場合、
世界中で産出するため希少性は高くない。
そのため、手に入れやすく、蒐集する愛好家は多い。
工芸品の材料とされることも多く、
アゲートの食器の数々は
ルーヴル宮にも多数展示されている。
仏教で言うところの貴重な七種の宝、
七宝のひとつにも数えられており、
文化的背景が豊かである。
なお、他の七宝は金、銀、瑠璃、玻璃、硨磲、珊瑚だ。
硨磲はシャコ貝のシャコである。
ところで、加工の容易なメノウだが、
多孔質のため人工的に着色することが可能だ。
着色によって更に魅力的なものへと
作り変えることができるわけだが、
見方を変えれば欺瞞がまかり通るということでもある。
例によってパワーストーンの紹介サイトを
いくつか見てみたが、着色について好意的に
書かれている傾向にある。
より安価に魅力的に見せる、
つまり売値を高くするために
着色の意義を説いているわけだ。
無知に付け込み非加工を装うより
よほど良心的ではあるが、
売り手の魂胆が透けて見えるのは興覚めだ。
もっとも、オーラを回復するだとか、
心のヒーリングになるだとか、
よく分からないことを言っているので
今更ではあるのだが。
以前にも書いたが、パワーストーンの
売り文句の変遷を研究するのも
面白いかもしれない。
私はやらないが、文化史的に意義があると思うので、
どなたか研究対象としてくれないだろうか。
2019年5月25日土曜日
カルセドニー
玉髄と呼ばれる鉱物である。
非常に小さな石英結晶の集まりで、
細かな煌めきが無数に折り重なっているため、
古今東西美しい石として愛されてきた。
その構造上、強度はいまひとつであり、
宝石として加工、使用できるものは少ない。
だが、切削が容易なため、
細かな彫刻が施されるなど、
工芸品の素材として珍重されてきた。
なお、世界中に産出地が存在するため、
いずれの文化圏でも愛されるとともに、
希少性は若干低めであるとも言える。
古くはその美しさよりも鋭さに着目され、
石器の刃として利用された。
また、火打石として使うことも可能なため、
美しさで劣るものは消耗品とされた。
カルセドニーと一口に言っても、
含まれる不純物によって様々な見た目のものが
存在し、特別なものは別の名が付いている。
赤いカーネリアン、これは紅玉髄と呼ばれる。
緑のクリソプレーズは緑玉髄だ。
そして、オパール混じりの縞模様を持つものは
アゲート、瑪瑙と呼ばれ多くの人々を魅了してきた。
不純物が多く、透明度のほとんどないものは
ジャスパーと呼ばれ、いわゆる玉(ぎょく)である。
碧玉に赤い斑点が混じったものは血石、
ブラッドストーンと呼ばれ特別視される。
さて、産出が多いということは比較的安価ということで、
そうなってくると、いわゆるパワーストーンショップに
お手ごろな値段で多数陳列されることになる。
つまり、若年層が手に取りやすく、
また、店側も多く売りたいため、
人気の石として喧伝されている。
例によって例のごとく寝言のような石のパワーが
売り文句として使われるのだが、
初心者に最適などと謳っているのが面白い。
多孔質なため、人工的な着色が可能なのも
売る側としては色々と都合が良いのだろう。
なんだか、くさしてしまったが、
カルセドニーは魅力的な石である。
安く手に入るので
パワーストーン初心者として
購入してみるのもいいかもしれない。
非常に小さな石英結晶の集まりで、
細かな煌めきが無数に折り重なっているため、
古今東西美しい石として愛されてきた。
その構造上、強度はいまひとつであり、
宝石として加工、使用できるものは少ない。
だが、切削が容易なため、
細かな彫刻が施されるなど、
工芸品の素材として珍重されてきた。
なお、世界中に産出地が存在するため、
いずれの文化圏でも愛されるとともに、
希少性は若干低めであるとも言える。
古くはその美しさよりも鋭さに着目され、
石器の刃として利用された。
また、火打石として使うことも可能なため、
美しさで劣るものは消耗品とされた。
カルセドニーと一口に言っても、
含まれる不純物によって様々な見た目のものが
存在し、特別なものは別の名が付いている。
赤いカーネリアン、これは紅玉髄と呼ばれる。
緑のクリソプレーズは緑玉髄だ。
そして、オパール混じりの縞模様を持つものは
アゲート、瑪瑙と呼ばれ多くの人々を魅了してきた。
不純物が多く、透明度のほとんどないものは
ジャスパーと呼ばれ、いわゆる玉(ぎょく)である。
碧玉に赤い斑点が混じったものは血石、
ブラッドストーンと呼ばれ特別視される。
さて、産出が多いということは比較的安価ということで、
そうなってくると、いわゆるパワーストーンショップに
お手ごろな値段で多数陳列されることになる。
つまり、若年層が手に取りやすく、
また、店側も多く売りたいため、
人気の石として喧伝されている。
例によって例のごとく寝言のような石のパワーが
売り文句として使われるのだが、
初心者に最適などと謳っているのが面白い。
多孔質なため、人工的な着色が可能なのも
売る側としては色々と都合が良いのだろう。
なんだか、くさしてしまったが、
カルセドニーは魅力的な石である。
安く手に入るので
パワーストーン初心者として
購入してみるのもいいかもしれない。
2019年5月24日金曜日
ヘチマ
糸瓜と書く。
本来はイトウリという名前であったが、
トウリと呼ばれるようになり、
洒落によりヘチマとなった。
どういうことかというと、
いろはにほへ と ちりぬるを、
ヘとチの間がトである。
つまり、ト瓜はヘチ間瓜なのだ。
こんな冗談のような名前の物品は
他にも色々とある。
ヘチマと関係ないので省くが、
イマドキの若者が使っている謎の言葉が定着し、
後世まで伝えられることをイメージすれば
理解しやすいのではないだろうか。
さて、このヘチマ、原産地はインドである。
非常に有益な植物のため世界中に広まった。
本邦では室町期にやってきたという。
食材としては未熟な果実をいただくのだが、
ほのかな甘味があり、つるんとした食感が
様々な料理に活用されている。
有名なところでは沖縄料理のナーベラーンブシ、
台湾の小籠包の具などがある。
ただし、まれに毒性の強い成分を含む果実が
成ってしまうことがある。
少量であれば害はないが、苦みのあるヘチマは
嘔吐や下痢を引き起こすので注意が必要だ。
ヘチマは薬用にもなる。
特に熟した果実から得られるヘチマ水と呼ばれる
果汁は民間薬として様々な効能がある。
具体的には咳止め、利尿作用、ひびやあかぎれ、
日焼けによる炎症止めである。
そして何よりヘチマを有益なものとしているのが、
完熟した果実内に形成される強い繊維である。
糸瓜の名はこの繊維に由来し、
簡単な加工で質の良いタワシが出来上がる。
古来、繊維の束がものを洗う際に活用されてきたが、
ヘチマたわしは適度に柔らかく、
人の肌を洗うのに向いていた。
現代でもヘチマたわしを好む人が
少なくないことからも、
その有用性が明らかであろう。
なお、完熟後、乾燥したヘチマは、
風によって振り回された果実から
種子が飛び出し周囲にばらまかれる。
不思議な繊維構造はこうした機能のために
形作られているのだ。
蔓性のため、近頃では緑のカーテンと称して
都市部の日差しを和らげ、コンクリートジャングルを
涼やかにする目的で栽培されることも多い。
病害虫にも強く、育てやすいため、
小学校の理科の教材としても使われる。
このように、いろいろと有益な植物なのだ。
本来はイトウリという名前であったが、
トウリと呼ばれるようになり、
洒落によりヘチマとなった。
どういうことかというと、
いろはにほへ と ちりぬるを、
ヘとチの間がトである。
つまり、ト瓜はヘチ間瓜なのだ。
こんな冗談のような名前の物品は
他にも色々とある。
ヘチマと関係ないので省くが、
イマドキの若者が使っている謎の言葉が定着し、
後世まで伝えられることをイメージすれば
理解しやすいのではないだろうか。
さて、このヘチマ、原産地はインドである。
非常に有益な植物のため世界中に広まった。
本邦では室町期にやってきたという。
食材としては未熟な果実をいただくのだが、
ほのかな甘味があり、つるんとした食感が
様々な料理に活用されている。
有名なところでは沖縄料理のナーベラーンブシ、
台湾の小籠包の具などがある。
ただし、まれに毒性の強い成分を含む果実が
成ってしまうことがある。
少量であれば害はないが、苦みのあるヘチマは
嘔吐や下痢を引き起こすので注意が必要だ。
ヘチマは薬用にもなる。
特に熟した果実から得られるヘチマ水と呼ばれる
果汁は民間薬として様々な効能がある。
具体的には咳止め、利尿作用、ひびやあかぎれ、
日焼けによる炎症止めである。
そして何よりヘチマを有益なものとしているのが、
完熟した果実内に形成される強い繊維である。
糸瓜の名はこの繊維に由来し、
簡単な加工で質の良いタワシが出来上がる。
古来、繊維の束がものを洗う際に活用されてきたが、
ヘチマたわしは適度に柔らかく、
人の肌を洗うのに向いていた。
現代でもヘチマたわしを好む人が
少なくないことからも、
その有用性が明らかであろう。
なお、完熟後、乾燥したヘチマは、
風によって振り回された果実から
種子が飛び出し周囲にばらまかれる。
不思議な繊維構造はこうした機能のために
形作られているのだ。
蔓性のため、近頃では緑のカーテンと称して
都市部の日差しを和らげ、コンクリートジャングルを
涼やかにする目的で栽培されることも多い。
病害虫にも強く、育てやすいため、
小学校の理科の教材としても使われる。
このように、いろいろと有益な植物なのだ。
2019年5月23日木曜日
トビ
鳶と書き、とんび とも呼ばれる。
タカの仲間で、一般的な鷹よりも大きい。
しかし、滅多に狩りを行わず、
動物の死骸を主食とすることから、
古来あまり良いイメージを持たれていない。
鳶が鷹を生むという諺も、
タカよりトビが格下の存在と
見做されてきた証左だろう。
特徴的なのはその飛び方で、
上昇気流と風を巧みにとらえ、
殆ど羽ばたくことなく空を舞う。
ピーヒョロロと鳴く様は詩情に溢れており、
夕日に染まった空を旋回する姿は
ノスタルジーを喚起する。
生息域は広く、アメリカ大陸以外には大概存在する。
特に寒い地域では渡り鳥として冬にはいなくなるが、
本邦では北海道のものも渡らない。
現代社会の人里においては動物の死骸はそう多くなく、
生ごみを食べることが多いのだが、
これはカラスと競合する食料だ。
このため、カラスはトビを見かけると
仲間を集めて威嚇し、縄張りから追い払おうとする。
トビは群れる性質が弱いため、
多くの場合、多勢に無勢でカラスに軍配が上がる。
ところで、鳶に油揚げをさらわれるという諺があるが、
本来であれば警戒心の強いトビが
人間に近付くことはない。
しかし、いつの時代にも野生動物に餌付けをしたがる
者は後を絶たず、人を恐れなくなったトビもいる。
そうしたトビが、人の持つ食べ物を狙うようになるのだ。
今時油揚げを持ち歩く者などいないが、
行楽地で弁当を広げていたり、
食べ歩きをしていると、トビに狙われる。
おそらく、行楽地のトビは前述のように
餌付けをされ、人が自分たちに脅威となる
存在ではないと学習してしまったのだろう。
つまり、トビに弁当をさらわれるのは
間接的な人災なのだ。
野生動物に餌をやる行為は、
このように他者に迷惑をかけるだけでなく、
与えられた動物にとっても様々な悪影響がある。
鳶に話を戻そう。
とび職という職業がある。
主に建築現場で高所作業を行う人々のことだが、
高空を華麗に舞うトビになぞらえこの名でよばれている。
この呼び名が定着したのは江戸期であり、
江戸の街のとび職は火消しとして活躍する
人気の職業であった。
当時の火消しは専業ではなく、
民間の有志が作業を行っていた。
現代のようにポンプで水を掛けられるわけではないため、
破壊消防と呼ばれる、燃えている建物に隣接する
建物を破壊することで延焼を防ぐのが火消しの役割だった。
高所作業に慣れた大工であるとび職は、
屋根の上を軽やかに移動し、
速やかに建物を解体する。
火事と喧嘩は江戸の華などと言われていたが、
とび職はそんな江戸で最高に格好いい存在だったのだ。
現在でも消防署の出初式ではとび職が梯子の上で
演技を行うなど、文化として大事にされている。
こうした伝統が今後も続いていくことを切に願いたい。
タカの仲間で、一般的な鷹よりも大きい。
しかし、滅多に狩りを行わず、
動物の死骸を主食とすることから、
古来あまり良いイメージを持たれていない。
鳶が鷹を生むという諺も、
タカよりトビが格下の存在と
見做されてきた証左だろう。
特徴的なのはその飛び方で、
上昇気流と風を巧みにとらえ、
殆ど羽ばたくことなく空を舞う。
ピーヒョロロと鳴く様は詩情に溢れており、
夕日に染まった空を旋回する姿は
ノスタルジーを喚起する。
生息域は広く、アメリカ大陸以外には大概存在する。
特に寒い地域では渡り鳥として冬にはいなくなるが、
本邦では北海道のものも渡らない。
現代社会の人里においては動物の死骸はそう多くなく、
生ごみを食べることが多いのだが、
これはカラスと競合する食料だ。
このため、カラスはトビを見かけると
仲間を集めて威嚇し、縄張りから追い払おうとする。
トビは群れる性質が弱いため、
多くの場合、多勢に無勢でカラスに軍配が上がる。
ところで、鳶に油揚げをさらわれるという諺があるが、
本来であれば警戒心の強いトビが
人間に近付くことはない。
しかし、いつの時代にも野生動物に餌付けをしたがる
者は後を絶たず、人を恐れなくなったトビもいる。
そうしたトビが、人の持つ食べ物を狙うようになるのだ。
今時油揚げを持ち歩く者などいないが、
行楽地で弁当を広げていたり、
食べ歩きをしていると、トビに狙われる。
おそらく、行楽地のトビは前述のように
餌付けをされ、人が自分たちに脅威となる
存在ではないと学習してしまったのだろう。
つまり、トビに弁当をさらわれるのは
間接的な人災なのだ。
野生動物に餌をやる行為は、
このように他者に迷惑をかけるだけでなく、
与えられた動物にとっても様々な悪影響がある。
鳶に話を戻そう。
とび職という職業がある。
主に建築現場で高所作業を行う人々のことだが、
高空を華麗に舞うトビになぞらえこの名でよばれている。
この呼び名が定着したのは江戸期であり、
江戸の街のとび職は火消しとして活躍する
人気の職業であった。
当時の火消しは専業ではなく、
民間の有志が作業を行っていた。
現代のようにポンプで水を掛けられるわけではないため、
破壊消防と呼ばれる、燃えている建物に隣接する
建物を破壊することで延焼を防ぐのが火消しの役割だった。
高所作業に慣れた大工であるとび職は、
屋根の上を軽やかに移動し、
速やかに建物を解体する。
火事と喧嘩は江戸の華などと言われていたが、
とび職はそんな江戸で最高に格好いい存在だったのだ。
現在でも消防署の出初式ではとび職が梯子の上で
演技を行うなど、文化として大事にされている。
こうした伝統が今後も続いていくことを切に願いたい。
2019年5月22日水曜日
ワームウッド
ヘビの木という意味だが、和名をニガヨモギという。
ニガヨモギの名であれば一度は聞いたことがあるだろう。
本邦のヨモギよりも背が高く、癖の強い香りがあり、
非常に鋭い苦みを持つ。
ヨーロッパ原産だがユーラシア大陸各地に伝播しており、
苦艾、くがい の名で漢方の生薬にもなっている。
ヨーロッパでは道端に生えている雑草だが、
古くから様々な病に効く薬だと考えられてきた。
その強い苦みに胃薬としての効き目があるとは思うが、
伝承にある様々な薬効は民間療法の域を出ない。
本邦へは江戸後期に伝えられたが帰化せず、
栽培されているもの以外を見ることは難しい。
さて、このニガヨモギだが、チンザノに代表される
ベルモットという酒の香り付けに使われる。
ベルモットの名はワームウッドのドイツ語読みに由来する。
キレのある苦みが強い酒によく合い、
ベルモットを使ったカクテルは
マティーニやマンハッタンなど有名なものが多い。
知名度が高いため、バーに不慣れな者が
名前を知っているカクテルを注文し、
マティーニに顔をしかめるのは日常茶飯事である。
酒とニガヨモギといえば、現在では一般的ではないが
アブサンを置いては語れない。
美しい緑色の酒アブサンは、ニガヨモギに含まれる
ツジョンという成分の過剰摂取により、
幻覚を見ることで知られている。
緑の魔酒などと呼ばれるアブサンは
この幻覚作用のために禁止されたが、現在はツジョンの
含有量を制限した上で製造が認められている。
アブサンの幻覚から霊感を得ていた芸術家は多く、
フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホは
アブサン中毒であったと語られている。
ところで、アブサンはアブサンスプーンという
特徴的な形のスプーンがセットになっている。
このスプーンに角砂糖を載せ、アブサンを垂らし、
火をつけると明るい場所では目に見えない
青白い火が灯る。
この火によって溶けた砂糖をアブサンに混ぜて
飲むことがフランスで大流行した。
アブサンは退廃的で幻想的な嗜好品なのだ。
最後にひとつ、ニガヨモギに対する世間の誤解を
訂正しておきたいと思う。
ウクライナ語でニガヨモギは
チョルノーブィリであるとされている。
ロシア語読みをすればチェルノブイリだ。
原子力発電所事故のあった
あのチェルノブイリである。
しかし、チェルノブイリは黒い草という意味で、
黒くないニガヨモギには
ポルィーニという名がきちんとある。
つまり、チェルノブイリはニガヨモギではないのだが、
この誤解がある誤った解釈に繋がり、
人口に膾炙してしまっている。
キリスト教の聖書のひとつ、ヨハネの黙示録において、
アプシンシオンという名の星、あるいは天使が
水を苦くし、多くの人が死ぬと語られている。
このアプシンシオンはニガヨモギ
あるいはオウシュウヨモギのことで、
苦く受け入れがたいものの比喩である。
だが、前述のようにニガヨモギがチェルノブイリだと
誤って認識されているため、チェルノブイリ事故は
聖書で預言されていたという解釈が広まった。
ちなみにオウシュウヨモギは葉に細かい毛があるため、
白く見える。決して黒い草ではない。
私はオカルトが大好きな宗教学者くずれだが、
だからこそ、明らかな誤りは
正しておきたいと思う次第である。
ニガヨモギの名であれば一度は聞いたことがあるだろう。
本邦のヨモギよりも背が高く、癖の強い香りがあり、
非常に鋭い苦みを持つ。
ヨーロッパ原産だがユーラシア大陸各地に伝播しており、
苦艾、くがい の名で漢方の生薬にもなっている。
ヨーロッパでは道端に生えている雑草だが、
古くから様々な病に効く薬だと考えられてきた。
その強い苦みに胃薬としての効き目があるとは思うが、
伝承にある様々な薬効は民間療法の域を出ない。
本邦へは江戸後期に伝えられたが帰化せず、
栽培されているもの以外を見ることは難しい。
さて、このニガヨモギだが、チンザノに代表される
ベルモットという酒の香り付けに使われる。
ベルモットの名はワームウッドのドイツ語読みに由来する。
キレのある苦みが強い酒によく合い、
ベルモットを使ったカクテルは
マティーニやマンハッタンなど有名なものが多い。
知名度が高いため、バーに不慣れな者が
名前を知っているカクテルを注文し、
マティーニに顔をしかめるのは日常茶飯事である。
酒とニガヨモギといえば、現在では一般的ではないが
アブサンを置いては語れない。
美しい緑色の酒アブサンは、ニガヨモギに含まれる
ツジョンという成分の過剰摂取により、
幻覚を見ることで知られている。
緑の魔酒などと呼ばれるアブサンは
この幻覚作用のために禁止されたが、現在はツジョンの
含有量を制限した上で製造が認められている。
アブサンの幻覚から霊感を得ていた芸術家は多く、
フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホは
アブサン中毒であったと語られている。
ところで、アブサンはアブサンスプーンという
特徴的な形のスプーンがセットになっている。
このスプーンに角砂糖を載せ、アブサンを垂らし、
火をつけると明るい場所では目に見えない
青白い火が灯る。
この火によって溶けた砂糖をアブサンに混ぜて
飲むことがフランスで大流行した。
アブサンは退廃的で幻想的な嗜好品なのだ。
最後にひとつ、ニガヨモギに対する世間の誤解を
訂正しておきたいと思う。
ウクライナ語でニガヨモギは
チョルノーブィリであるとされている。
ロシア語読みをすればチェルノブイリだ。
原子力発電所事故のあった
あのチェルノブイリである。
しかし、チェルノブイリは黒い草という意味で、
黒くないニガヨモギには
ポルィーニという名がきちんとある。
つまり、チェルノブイリはニガヨモギではないのだが、
この誤解がある誤った解釈に繋がり、
人口に膾炙してしまっている。
キリスト教の聖書のひとつ、ヨハネの黙示録において、
アプシンシオンという名の星、あるいは天使が
水を苦くし、多くの人が死ぬと語られている。
このアプシンシオンはニガヨモギ
あるいはオウシュウヨモギのことで、
苦く受け入れがたいものの比喩である。
だが、前述のようにニガヨモギがチェルノブイリだと
誤って認識されているため、チェルノブイリ事故は
聖書で預言されていたという解釈が広まった。
ちなみにオウシュウヨモギは葉に細かい毛があるため、
白く見える。決して黒い草ではない。
私はオカルトが大好きな宗教学者くずれだが、
だからこそ、明らかな誤りは
正しておきたいと思う次第である。
2019年5月21日火曜日
イヌマメ
田舎の道端に生える雑草の類である。
小さなサヤエンドウのような実をつけるため
豆と呼ばれているが、マメの仲間ではない。
元々は南アメリカ大陸原産の植物だが、
どういう経緯を経たのか不明ながら
本邦に帰化している。
一説によると、薬効があるのではないかと
考えた学者が明治期に持ち帰ったものが繁殖し、
本州全域に広まったと言われている。
なお、残念なことに期待された薬効は無かった。
リウマチに効く薬ができるかもしれないと
思われていたようだ。
原産地ではコロやソロなどと呼ばれているようだが、
本邦では犬の豆、イヌマメと名付けられている。
雑草の類で有益な植物に似て非なるものには
イヌの接頭語が付くものが多いが、
これもその一例である。
ちなみに、犬の豆という名前でありながら、
犬には毒性がある。
死に至るようなものではないが、
腹を下し、酷い時には痙攣を伴う。
散歩の途中で口にしないよう注意して見てやるべきだ。
人が食べる場合でも量が多ければ腹を下す。
火を通せば普通に食べられるが、美味いものではない。
いわゆる草の味しかしない。
特別な香味もなければ、味のアクセントも無い。
歯触りも良くないし、繊維は固い。
多少のカリウムは含まれているようだが、
栄養価の面でも食べる理由は見当たらない。
つまるところ、役に立たない雑草である。
犬も食わないと言ったところか。
小さなサヤエンドウのような実をつけるため
豆と呼ばれているが、マメの仲間ではない。
元々は南アメリカ大陸原産の植物だが、
どういう経緯を経たのか不明ながら
本邦に帰化している。
一説によると、薬効があるのではないかと
考えた学者が明治期に持ち帰ったものが繁殖し、
本州全域に広まったと言われている。
なお、残念なことに期待された薬効は無かった。
リウマチに効く薬ができるかもしれないと
思われていたようだ。
原産地ではコロやソロなどと呼ばれているようだが、
本邦では犬の豆、イヌマメと名付けられている。
雑草の類で有益な植物に似て非なるものには
イヌの接頭語が付くものが多いが、
これもその一例である。
ちなみに、犬の豆という名前でありながら、
犬には毒性がある。
死に至るようなものではないが、
腹を下し、酷い時には痙攣を伴う。
散歩の途中で口にしないよう注意して見てやるべきだ。
人が食べる場合でも量が多ければ腹を下す。
火を通せば普通に食べられるが、美味いものではない。
いわゆる草の味しかしない。
特別な香味もなければ、味のアクセントも無い。
歯触りも良くないし、繊維は固い。
多少のカリウムは含まれているようだが、
栄養価の面でも食べる理由は見当たらない。
つまるところ、役に立たない雑草である。
犬も食わないと言ったところか。
2019年5月20日月曜日
ウシガエル
一抱えもある大きなカエルだ。
名前の通り牛のような声で鳴く。
夜中に鳴くのだが、これが尋常ではない大音量で
響き渡るため、騒音として問題になることもある。
原産地はアメリカ大陸で、英語でもブルフロッグ、
つまり牛蛙となっている。
その大きさから食用カエルとして最も一般的で、
本邦にも新たな食糧として移入された。
なお、アメリカザリガニは飼育するウシガエルの
餌として導入された生き物だ。
また、本邦にカレーライスが登場した初期には
肉は牛でも豚でも鶏でもなく
カエルがレシピに記載されていた。
それが何故、現在では滅多に食べることが
できないのかというと、
ウシガエルの貪欲さが原因だ。
ウシガエルは何でも食べる。
口に入れば同族だろうとお構いなしだ。
大きな体の悪食蛙。繁殖力も強い。
こんなものが野に放たれれば生態系を破壊してしまう。
実際破壊しており、駆除活動は今も続いている。
そう、逃げ出したウシガエルが問題となり、
生きた個体の輸送が法律で禁じられてしまったのだ。
これが蛙肉があまり流通していない理由である。
食品として流通する際にはもちろん死んでいるのだが、
この法律は飼育場にとって非常に困ったものだった。
結果、ウシガエル業者は壊滅した。
しかし、廃業した業者が不法投棄する事例が相次ぎ、
本邦全土にウシガエルが生息することになった。
侵略的外来種ワーストの常連であるウシガエルは
今も各地の生態系を乱し続けている。
肝心の食用の話をしよう。
よく鶏肉のようだと言われるが、
厳密には脂身の無い鶏肉だ。
とてもヘルシーなのである。
多くの場合脚だけを食べるのだが、
これは上半身は肉が少なく捌くのが面倒なためだ。
食べられないわけではない。
野生のウシガエルを捕獲し、
調理する人々もいるが、
彼らが口を揃えて言うことがある。
生食厳禁、調理後は器具を煮沸せよ。
前述のようにウシガエルは何でも食べる。
野生環境下では寄生虫だらけなのだ。
カエルを食べるなんて気持ち悪いと言う人は
少なくないと思うが、加えて寄生虫持ちと聞けば
多くの人が食べるのを嫌がるだろう。
だが、美味であることは間違いない。
冷凍モノは肉質が劣るため、
本当にうまいウシガエルを食べるには
狩ってくるしかないのだ。
なお、捕獲の際には必ずシメてから持ち帰るように。
生きたウシガエルを輸送するのは
違法だということを忘れないように。
名前の通り牛のような声で鳴く。
夜中に鳴くのだが、これが尋常ではない大音量で
響き渡るため、騒音として問題になることもある。
原産地はアメリカ大陸で、英語でもブルフロッグ、
つまり牛蛙となっている。
その大きさから食用カエルとして最も一般的で、
本邦にも新たな食糧として移入された。
なお、アメリカザリガニは飼育するウシガエルの
餌として導入された生き物だ。
また、本邦にカレーライスが登場した初期には
肉は牛でも豚でも鶏でもなく
カエルがレシピに記載されていた。
それが何故、現在では滅多に食べることが
できないのかというと、
ウシガエルの貪欲さが原因だ。
ウシガエルは何でも食べる。
口に入れば同族だろうとお構いなしだ。
大きな体の悪食蛙。繁殖力も強い。
こんなものが野に放たれれば生態系を破壊してしまう。
実際破壊しており、駆除活動は今も続いている。
そう、逃げ出したウシガエルが問題となり、
生きた個体の輸送が法律で禁じられてしまったのだ。
これが蛙肉があまり流通していない理由である。
食品として流通する際にはもちろん死んでいるのだが、
この法律は飼育場にとって非常に困ったものだった。
結果、ウシガエル業者は壊滅した。
しかし、廃業した業者が不法投棄する事例が相次ぎ、
本邦全土にウシガエルが生息することになった。
侵略的外来種ワーストの常連であるウシガエルは
今も各地の生態系を乱し続けている。
肝心の食用の話をしよう。
よく鶏肉のようだと言われるが、
厳密には脂身の無い鶏肉だ。
とてもヘルシーなのである。
多くの場合脚だけを食べるのだが、
これは上半身は肉が少なく捌くのが面倒なためだ。
食べられないわけではない。
野生のウシガエルを捕獲し、
調理する人々もいるが、
彼らが口を揃えて言うことがある。
生食厳禁、調理後は器具を煮沸せよ。
前述のようにウシガエルは何でも食べる。
野生環境下では寄生虫だらけなのだ。
カエルを食べるなんて気持ち悪いと言う人は
少なくないと思うが、加えて寄生虫持ちと聞けば
多くの人が食べるのを嫌がるだろう。
だが、美味であることは間違いない。
冷凍モノは肉質が劣るため、
本当にうまいウシガエルを食べるには
狩ってくるしかないのだ。
なお、捕獲の際には必ずシメてから持ち帰るように。
生きたウシガエルを輸送するのは
違法だということを忘れないように。
2019年5月19日日曜日
ウォンバット
オーストラリアに棲息するコアラに近い生き物である。
コアラとネズミを足して二で割ったような
見た目をしており、袋は後ろ向きについている。
毛の色はコアラと似ていて灰色がかった茶色だ。
コアラが木の上で暮らすのに対して、
ウォンバットは地下で暮らす。
トンネル状の巣穴を縦横無尽に掘り進めるのだが、
これがなかなかの規模で、巣の上を建設用重機などが
通ると重さで陥没してしまうことがある。
農業用トラクターや牛がはまってしまったという
報告もあり、農家からは害獣として敵視されている。
ながらく駆除対象であったため数を減らしてしまったが、
貴重な固有種なので、絶滅が危惧され保護対象となった。
農家としては痛し痒しである。
したがって、法で禁止されているにもかかわらず、
密かに駆除されており、徐々に数を減らしていると聞く。
夜行性で、植物の葉や根を食べる。
どうやら地中で暮らす関係上日光が苦手らしく、
曇りの日には日中でも出歩くことがあるらしい。
体は比較的大きいが、草食かつ温和である。
しかし、危機が迫るとある秘技を用いて敵を撃退する。
それはヒップハンマーである。
ウォンバットの尻は硬く、
穴を掘るために後ろ足の筋肉が発達している。
このふたつの特性を活用し、敵を尻で叩き潰すのだ。
犬などの頭蓋骨を砕くことができるとか
できないとか聞いたことがある。
実際のところは知らないがかなりの威力らしい。
尻が硬い理由だが、巣穴に逃げ込む際に、
どうしても尻だけは攻撃を受けがちなため、
そこだけ装甲が厚くなるよう進化したようだ。
いざとなったら巣穴の出入り口に陣取り、
尻を盾に奥にいる子供たちを守ることができるのだ。
ところでウォンバットの尻といえば
非常に特異な点がある。
彼らは巣穴近くの岩場などに糞を置き、
縄張りの主張をするのだが、岩場は大概
傾斜しており、普通の糞では転がり落ちてしまう。
哺乳類の糞といえば、ころころとした粒状か、
チューブから絞り出したような形が一般的だ。
しかし、ウォンバットの糞は立方体である。
サイコロのように四角いのだ。
人工的に作られた物質のようにすら見える。
角があることによって四角い糞は
岩場から転がり落ちにくくなっている。
なぜ、四角い糞などをひり出せるかというと、
腸の終端部分が複雑な蠕動により
糞を四角く成形するようになっているのだ。
そして、肛門の筋肉が極めて強く、
四角い糞を切り出すことができる。
とにかく尻が強いのだ、ウォンバットは。
コアラとネズミを足して二で割ったような
見た目をしており、袋は後ろ向きについている。
毛の色はコアラと似ていて灰色がかった茶色だ。
コアラが木の上で暮らすのに対して、
ウォンバットは地下で暮らす。
トンネル状の巣穴を縦横無尽に掘り進めるのだが、
これがなかなかの規模で、巣の上を建設用重機などが
通ると重さで陥没してしまうことがある。
農業用トラクターや牛がはまってしまったという
報告もあり、農家からは害獣として敵視されている。
ながらく駆除対象であったため数を減らしてしまったが、
貴重な固有種なので、絶滅が危惧され保護対象となった。
農家としては痛し痒しである。
したがって、法で禁止されているにもかかわらず、
密かに駆除されており、徐々に数を減らしていると聞く。
夜行性で、植物の葉や根を食べる。
どうやら地中で暮らす関係上日光が苦手らしく、
曇りの日には日中でも出歩くことがあるらしい。
体は比較的大きいが、草食かつ温和である。
しかし、危機が迫るとある秘技を用いて敵を撃退する。
それはヒップハンマーである。
ウォンバットの尻は硬く、
穴を掘るために後ろ足の筋肉が発達している。
このふたつの特性を活用し、敵を尻で叩き潰すのだ。
犬などの頭蓋骨を砕くことができるとか
できないとか聞いたことがある。
実際のところは知らないがかなりの威力らしい。
尻が硬い理由だが、巣穴に逃げ込む際に、
どうしても尻だけは攻撃を受けがちなため、
そこだけ装甲が厚くなるよう進化したようだ。
いざとなったら巣穴の出入り口に陣取り、
尻を盾に奥にいる子供たちを守ることができるのだ。
ところでウォンバットの尻といえば
非常に特異な点がある。
彼らは巣穴近くの岩場などに糞を置き、
縄張りの主張をするのだが、岩場は大概
傾斜しており、普通の糞では転がり落ちてしまう。
哺乳類の糞といえば、ころころとした粒状か、
チューブから絞り出したような形が一般的だ。
しかし、ウォンバットの糞は立方体である。
サイコロのように四角いのだ。
人工的に作られた物質のようにすら見える。
角があることによって四角い糞は
岩場から転がり落ちにくくなっている。
なぜ、四角い糞などをひり出せるかというと、
腸の終端部分が複雑な蠕動により
糞を四角く成形するようになっているのだ。
そして、肛門の筋肉が極めて強く、
四角い糞を切り出すことができる。
とにかく尻が強いのだ、ウォンバットは。
2019年5月18日土曜日
ノビル
ごく小さなタマネギのような野草である。
その辺の野原や土手に生える植物で、
一見すると単なる雑草に見える。
しかし、古い時代にはニンニク、ニラ、ネギ、
ラッキョウと並ぶ香味野菜として重宝されていた。
葉はニラに似ているが、
ネギのような筒状に近い形になる。
根が鱗茎と呼ばれる球状の構造になるのだが、
前述のように小さなタマネギといった風情だ。
食べられるのはこの部分である。
蒜、ひる とは、食べると舌がひりひりする
ことから付いた名前であり、
野原に自生することから野蒜と呼ばれる。
ちなみに、大蒜はニンニクのことであり、
ノビルの味はニンニクに似ている。
鼻にツンとくる香りと
ラッキョウのようなぴりりとした辛さがあり、
タマネギのように少しぬめりがある。
旬は春であり、採りたてのものはかなり旨い。
生でも食べることができるが、
軽く茹でて味噌や酢味噌で食べるといいだろう。
味噌汁の具にしても旨い。
どうも味噌との相性が良いようだ。
土から掘り起こすと次第に辛みが強くなり、
香りは徐々に腐ったタマネギのような
悪臭へと変わっていってしまう。
したがって、収穫から食卓に供するまでの時間を
なるべく短くするべきだ。
ラッキョウのように酢漬けにして
保存することもできるが、そうであれば
ラッキョウを食べれば良いではないかと思う。
採りすぎて余った場合に加工するのが良いだろう。
紫がかった白の五枚の花弁を持つ
星のような花を咲かせるが、
種は滅多に結実しない。
その代わりに球芽、むかごと呼ばれる
球根のようなものが花の脇に生じ、
これが地面に落ちて芽吹く。
長芋などのむかごは食用としてよく知られているが、
ノビルのむかごは残念ながら旨いものではない。
ところで、ノビルには面白い神話がある。
日本武尊が信濃の山神である白鹿を
このノビルを投げつけて打ち倒すというものだ。
たしかに、草を持って鱗茎を振り回せば
遠心力でよく飛びそうな形をしているが、
いささか大きさが心もとない。
古来、匂いの強い植物には呪術的な力があると
人類は信じてきた。おそらくこの神話も、
ノビルの持つ臭気でもって敵を
撃退したということなのだろう。
実際、この撃退以来、人々はその山を通過する際、
ノビルを噛んで汁を体に塗り付けることで
山神の祟りを受けなくなったとも伝えられている。
山の怪異の類は匂いに敏感なものが多い。
いや、話が逸れそうなのでこの辺りにしておこう。
その辺の野原や土手に生える植物で、
一見すると単なる雑草に見える。
しかし、古い時代にはニンニク、ニラ、ネギ、
ラッキョウと並ぶ香味野菜として重宝されていた。
葉はニラに似ているが、
ネギのような筒状に近い形になる。
根が鱗茎と呼ばれる球状の構造になるのだが、
前述のように小さなタマネギといった風情だ。
食べられるのはこの部分である。
蒜、ひる とは、食べると舌がひりひりする
ことから付いた名前であり、
野原に自生することから野蒜と呼ばれる。
ちなみに、大蒜はニンニクのことであり、
ノビルの味はニンニクに似ている。
鼻にツンとくる香りと
ラッキョウのようなぴりりとした辛さがあり、
タマネギのように少しぬめりがある。
旬は春であり、採りたてのものはかなり旨い。
生でも食べることができるが、
軽く茹でて味噌や酢味噌で食べるといいだろう。
味噌汁の具にしても旨い。
どうも味噌との相性が良いようだ。
土から掘り起こすと次第に辛みが強くなり、
香りは徐々に腐ったタマネギのような
悪臭へと変わっていってしまう。
したがって、収穫から食卓に供するまでの時間を
なるべく短くするべきだ。
ラッキョウのように酢漬けにして
保存することもできるが、そうであれば
ラッキョウを食べれば良いではないかと思う。
採りすぎて余った場合に加工するのが良いだろう。
紫がかった白の五枚の花弁を持つ
星のような花を咲かせるが、
種は滅多に結実しない。
その代わりに球芽、むかごと呼ばれる
球根のようなものが花の脇に生じ、
これが地面に落ちて芽吹く。
長芋などのむかごは食用としてよく知られているが、
ノビルのむかごは残念ながら旨いものではない。
ところで、ノビルには面白い神話がある。
日本武尊が信濃の山神である白鹿を
このノビルを投げつけて打ち倒すというものだ。
たしかに、草を持って鱗茎を振り回せば
遠心力でよく飛びそうな形をしているが、
いささか大きさが心もとない。
古来、匂いの強い植物には呪術的な力があると
人類は信じてきた。おそらくこの神話も、
ノビルの持つ臭気でもって敵を
撃退したということなのだろう。
実際、この撃退以来、人々はその山を通過する際、
ノビルを噛んで汁を体に塗り付けることで
山神の祟りを受けなくなったとも伝えられている。
山の怪異の類は匂いに敏感なものが多い。
いや、話が逸れそうなのでこの辺りにしておこう。
2019年5月17日金曜日
蛞蝓
いきなりだが、私はナメクジが嫌いだ。
昔は陸生の貝への好奇心が勝っていたが、
以前住んでいた家のナメクジ出現率が異様に高く、
台所で、風呂場で、厠で遭遇するうちに
心底気持ちが悪いと思うようになった。
よく知られていることに、
ナメクジに塩をかけると溶けるというものがある。
実際には体内の水分を持っていかれ、
縮むと言った方が正しい。
私も当初は塩をかけて撃退した気分になっていた。
そう、撃退したと思っていたのだ。
だが、奴らは復活する。
水分を取り戻すと復活するのだ。
排水溝の奈落へ流し込んでも無駄だ。
余裕で這い上がってくる。
熱湯で殺す方法も試したのだが、
これがいけなかった。
その姿は茹で上がった巻貝。
お陰で海産物が好物だったにも関わらず、
巻貝を食べることを躊躇するようになってしまった。
ちなみに、奴らは言ってみれば殻の退化した
カタツムリなのだが、実はしっかりと
殻の痕跡が残っている。
塩で縮ませるとよくわかるので
機会があったら観察してみてほしい。
いちいち観察していたから
気持ち悪さに耐えられなくなったのかもしれない。
そこは好奇心は猫を殺すというやつで
私の落ち度かもしれない。
なお、本邦でよく見られるナメクジは多くが外来種で、
はるばるヨーロッパから農産物に混じって
やってきた者たちだ。
ヤマナメクジという在来種もいるが、
その大きさたるや破壊力抜群である。
遭遇したくないものだ。
そういえば、カエルとヘビとナメクジの
三すくみというやつがある。
相手を食らうジャンケンの関係にあるのだが、
ナメクジがヘビを食うわけがないだろう。
さて、話が逸れたが、いや、原産だとかそういう話こそ
本来すべき話で、まさに三すくみの話を
掘り下げるべきではあるのだが、
駆除の話に戻ろう。
奴らは特定の匂いに敏感だ。
ビール酵母や ぬか床、つまり、発酵臭を好む。
これを利用して飲み残しの缶ビールを
出現場所に放置しておけば、
おびき寄せられ溺れ死ぬ。
問題点は、缶の中がおぞましいことになっていると思うと
缶を処分するために手にすることすら嫌だということだ。
なので、そもそも侵入させない手段をとるべきだろう。
奴らは銅を忌避する。
隙間という隙間、水回りに十円玉を置いてみた。
効果はあったと思う。
だが、あくまで嫌がるだけで撃退には程遠かった。
おとなしく文明の利器、悪魔の化学兵器、
ナメクジ駆除剤に頼るべきだった。
とにかく、奴らのせいで私は
巻貝の類が嫌いになってしまった。
いや、もうひとり犯人がいた。
レウコクロコディウムだ。
アレに関しては閲覧注意なので
興味本位で動画などを見ない方がいい。
いずれ記事にしようと思うので、
まずは文字だけで何者なのかを知り、
大丈夫だと判断してから視覚を汚染されるといいだろう。
ああ、気持ちが悪い。
昔は陸生の貝への好奇心が勝っていたが、
以前住んでいた家のナメクジ出現率が異様に高く、
台所で、風呂場で、厠で遭遇するうちに
心底気持ちが悪いと思うようになった。
よく知られていることに、
ナメクジに塩をかけると溶けるというものがある。
実際には体内の水分を持っていかれ、
縮むと言った方が正しい。
私も当初は塩をかけて撃退した気分になっていた。
そう、撃退したと思っていたのだ。
だが、奴らは復活する。
水分を取り戻すと復活するのだ。
排水溝の奈落へ流し込んでも無駄だ。
余裕で這い上がってくる。
熱湯で殺す方法も試したのだが、
これがいけなかった。
その姿は茹で上がった巻貝。
お陰で海産物が好物だったにも関わらず、
巻貝を食べることを躊躇するようになってしまった。
ちなみに、奴らは言ってみれば殻の退化した
カタツムリなのだが、実はしっかりと
殻の痕跡が残っている。
塩で縮ませるとよくわかるので
機会があったら観察してみてほしい。
いちいち観察していたから
気持ち悪さに耐えられなくなったのかもしれない。
そこは好奇心は猫を殺すというやつで
私の落ち度かもしれない。
なお、本邦でよく見られるナメクジは多くが外来種で、
はるばるヨーロッパから農産物に混じって
やってきた者たちだ。
ヤマナメクジという在来種もいるが、
その大きさたるや破壊力抜群である。
遭遇したくないものだ。
そういえば、カエルとヘビとナメクジの
三すくみというやつがある。
相手を食らうジャンケンの関係にあるのだが、
ナメクジがヘビを食うわけがないだろう。
さて、話が逸れたが、いや、原産だとかそういう話こそ
本来すべき話で、まさに三すくみの話を
掘り下げるべきではあるのだが、
駆除の話に戻ろう。
奴らは特定の匂いに敏感だ。
ビール酵母や ぬか床、つまり、発酵臭を好む。
これを利用して飲み残しの缶ビールを
出現場所に放置しておけば、
おびき寄せられ溺れ死ぬ。
問題点は、缶の中がおぞましいことになっていると思うと
缶を処分するために手にすることすら嫌だということだ。
なので、そもそも侵入させない手段をとるべきだろう。
奴らは銅を忌避する。
隙間という隙間、水回りに十円玉を置いてみた。
効果はあったと思う。
だが、あくまで嫌がるだけで撃退には程遠かった。
おとなしく文明の利器、悪魔の化学兵器、
ナメクジ駆除剤に頼るべきだった。
とにかく、奴らのせいで私は
巻貝の類が嫌いになってしまった。
いや、もうひとり犯人がいた。
レウコクロコディウムだ。
アレに関しては閲覧注意なので
興味本位で動画などを見ない方がいい。
いずれ記事にしようと思うので、
まずは文字だけで何者なのかを知り、
大丈夫だと判断してから視覚を汚染されるといいだろう。
ああ、気持ちが悪い。
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