オーストラリアに棲息するコアラに近い生き物である。
コアラとネズミを足して二で割ったような
見た目をしており、袋は後ろ向きについている。
毛の色はコアラと似ていて灰色がかった茶色だ。
コアラが木の上で暮らすのに対して、
ウォンバットは地下で暮らす。
トンネル状の巣穴を縦横無尽に掘り進めるのだが、
これがなかなかの規模で、巣の上を建設用重機などが
通ると重さで陥没してしまうことがある。
農業用トラクターや牛がはまってしまったという
報告もあり、農家からは害獣として敵視されている。
ながらく駆除対象であったため数を減らしてしまったが、
貴重な固有種なので、絶滅が危惧され保護対象となった。
農家としては痛し痒しである。
したがって、法で禁止されているにもかかわらず、
密かに駆除されており、徐々に数を減らしていると聞く。
夜行性で、植物の葉や根を食べる。
どうやら地中で暮らす関係上日光が苦手らしく、
曇りの日には日中でも出歩くことがあるらしい。
体は比較的大きいが、草食かつ温和である。
しかし、危機が迫るとある秘技を用いて敵を撃退する。
それはヒップハンマーである。
ウォンバットの尻は硬く、
穴を掘るために後ろ足の筋肉が発達している。
このふたつの特性を活用し、敵を尻で叩き潰すのだ。
犬などの頭蓋骨を砕くことができるとか
できないとか聞いたことがある。
実際のところは知らないがかなりの威力らしい。
尻が硬い理由だが、巣穴に逃げ込む際に、
どうしても尻だけは攻撃を受けがちなため、
そこだけ装甲が厚くなるよう進化したようだ。
いざとなったら巣穴の出入り口に陣取り、
尻を盾に奥にいる子供たちを守ることができるのだ。
ところでウォンバットの尻といえば
非常に特異な点がある。
彼らは巣穴近くの岩場などに糞を置き、
縄張りの主張をするのだが、岩場は大概
傾斜しており、普通の糞では転がり落ちてしまう。
哺乳類の糞といえば、ころころとした粒状か、
チューブから絞り出したような形が一般的だ。
しかし、ウォンバットの糞は立方体である。
サイコロのように四角いのだ。
人工的に作られた物質のようにすら見える。
角があることによって四角い糞は
岩場から転がり落ちにくくなっている。
なぜ、四角い糞などをひり出せるかというと、
腸の終端部分が複雑な蠕動により
糞を四角く成形するようになっているのだ。
そして、肛門の筋肉が極めて強く、
四角い糞を切り出すことができる。
とにかく尻が強いのだ、ウォンバットは。