赤い傘に白い水玉という、もしかしたら
最も知名度が高いかもしれないキノコである。
スーパーマリオのキノコはこれがモデルだと
言われており、漫画やゲームでキノコといえば、
あの見た目が定着している。
ヨーロッパでも古くから幸運のキノコとして
見た目が愛されており、やはりそのデザインは
よく使われているため知名度が高い。
毒キノコであり、本邦においては
ベニテングタケという名前は
毒キノコの代名詞ともなっている。
だが、実は毒性は弱い。
赤くないただのテングタケは猛毒なのだが、
ベニテングタケは重篤な被害をもたらさない。
具体的な症状は、瞳孔が開いて眩しさを感じ、
吐き気と眠気を催し、その後頭痛に悩まされる。
確かに毒キノコだが、死に至るようなことはなく、
一応、後遺症も確認されてはいない。
だが、ある意味では中毒性があると言える。
実はこのキノコの毒の主成分のイボテン酸は、
かなり強い旨み成分である。
端的に言って、とても美味いのだ。
そのせいか、毒だというのに食べたがる者が
後を絶たず、人によってはベニテングタケを
求めてキノコ狩りに繰り出すほどだ。
昔から食用にする文化はあり、
毒性を弱める調理法などもある。
しかし、イボテン酸以外の毒も含まれているため、
肝臓に強い負担がかかってしまう。
悪いことは言わない、食べない方がいい。
癖になってしまってはいけない。
蠅の好む香りを放ち、蠅にとって猛毒なため、
糊と共に設置し、蠅の駆除に使われた歴史もある。
別名のアカハエトリの由来だ。
なお、本邦のベニテングタケはその効果が低いが、
幻覚作用もあるとされている。
時代と地域によっては宗教的儀式に使われ、
この名残が前述の幸運のキノコと呼ばれる由縁である。
色々と面白い話もあるのだが、
興味を持って食べてみたいと思われてもいけない。
今回の記事は自重することにしよう。