序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年5月25日土曜日

カルセドニー

玉髄と呼ばれる鉱物である。

非常に小さな石英結晶の集まりで、
細かな煌めきが無数に折り重なっているため、
古今東西美しい石として愛されてきた。

その構造上、強度はいまひとつであり、
宝石として加工、使用できるものは少ない。

だが、切削が容易なため、
細かな彫刻が施されるなど、
工芸品の素材として珍重されてきた。

なお、世界中に産出地が存在するため、
いずれの文化圏でも愛されるとともに、
希少性は若干低めであるとも言える。

古くはその美しさよりも鋭さに着目され、
石器の刃として利用された。

また、火打石として使うことも可能なため、
美しさで劣るものは消耗品とされた。

カルセドニーと一口に言っても、
含まれる不純物によって様々な見た目のものが
存在し、特別なものは別の名が付いている。

赤いカーネリアン、これは紅玉髄と呼ばれる。
緑のクリソプレーズは緑玉髄だ。

そして、オパール混じりの縞模様を持つものは
アゲート、瑪瑙と呼ばれ多くの人々を魅了してきた。

不純物が多く、透明度のほとんどないものは
ジャスパーと呼ばれ、いわゆる玉(ぎょく)である。

碧玉に赤い斑点が混じったものは血石、
ブラッドストーンと呼ばれ特別視される。

さて、産出が多いということは比較的安価ということで、
そうなってくると、いわゆるパワーストーンショップに
お手ごろな値段で多数陳列されることになる。

つまり、若年層が手に取りやすく、
また、店側も多く売りたいため、
人気の石として喧伝されている。

例によって例のごとく寝言のような石のパワーが
売り文句として使われるのだが、
初心者に最適などと謳っているのが面白い。

多孔質なため、人工的な着色が可能なのも
売る側としては色々と都合が良いのだろう。

なんだか、くさしてしまったが、
カルセドニーは魅力的な石である。

安く手に入るので
パワーストーン初心者として
購入してみるのもいいかもしれない。