田舎の道端に生える雑草の類である。
小さなサヤエンドウのような実をつけるため
豆と呼ばれているが、マメの仲間ではない。
元々は南アメリカ大陸原産の植物だが、
どういう経緯を経たのか不明ながら
本邦に帰化している。
一説によると、薬効があるのではないかと
考えた学者が明治期に持ち帰ったものが繁殖し、
本州全域に広まったと言われている。
なお、残念なことに期待された薬効は無かった。
リウマチに効く薬ができるかもしれないと
思われていたようだ。
原産地ではコロやソロなどと呼ばれているようだが、
本邦では犬の豆、イヌマメと名付けられている。
雑草の類で有益な植物に似て非なるものには
イヌの接頭語が付くものが多いが、
これもその一例である。
ちなみに、犬の豆という名前でありながら、
犬には毒性がある。
死に至るようなものではないが、
腹を下し、酷い時には痙攣を伴う。
散歩の途中で口にしないよう注意して見てやるべきだ。
人が食べる場合でも量が多ければ腹を下す。
火を通せば普通に食べられるが、美味いものではない。
いわゆる草の味しかしない。
特別な香味もなければ、味のアクセントも無い。
歯触りも良くないし、繊維は固い。
多少のカリウムは含まれているようだが、
栄養価の面でも食べる理由は見当たらない。
つまるところ、役に立たない雑草である。
犬も食わないと言ったところか。