序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年5月21日火曜日

イヌマメ

田舎の道端に生える雑草の類である。

小さなサヤエンドウのような実をつけるため
豆と呼ばれているが、マメの仲間ではない。

元々は南アメリカ大陸原産の植物だが、
どういう経緯を経たのか不明ながら
本邦に帰化している。

一説によると、薬効があるのではないかと
考えた学者が明治期に持ち帰ったものが繁殖し、
本州全域に広まったと言われている。

なお、残念なことに期待された薬効は無かった。
リウマチに効く薬ができるかもしれないと
思われていたようだ。

原産地ではコロやソロなどと呼ばれているようだが、
本邦では犬の豆、イヌマメと名付けられている。

雑草の類で有益な植物に似て非なるものには
イヌの接頭語が付くものが多いが、
これもその一例である。

ちなみに、犬の豆という名前でありながら、
犬には毒性がある。

死に至るようなものではないが、
腹を下し、酷い時には痙攣を伴う。
散歩の途中で口にしないよう注意して見てやるべきだ。

人が食べる場合でも量が多ければ腹を下す。
火を通せば普通に食べられるが、美味いものではない。
いわゆる草の味しかしない。

特別な香味もなければ、味のアクセントも無い。
歯触りも良くないし、繊維は固い。

多少のカリウムは含まれているようだが、
栄養価の面でも食べる理由は見当たらない。

つまるところ、役に立たない雑草である。
犬も食わないと言ったところか。