アフリカの内陸国ニジェールの首都である。
長大なニジェール川の中流沿いに位置する
河港であり、サハラ交易の要地である。
ソンガイ帝国やマリ帝国の栄えた
ニジェールだが、当時ニアメは
寒村に過ぎなかった。
フランスがこの地域を植民地とした際、
最大民族のハウサ人を支配するため、
比較的人数の少なかったジェルマ人を優遇し、
間接的な支配を行った。
当初フランスはザンデールを中心に
植民地経営を行っていたが、
そこはハウサ人の多い地域であったため、
ジェルマ人の多い地域へと拠点を移す。
こうして行政機能が整えられたのが
現在ニジェールの首都であるニアメだ。
同じくニジェール川に由来する名を持つ
ナイジェリアはイングランド植民地であった。
さて、ニジェールはクーデターと民主化を
繰り返す政情不安定な土地である。
サバクトビバッタによる蝗害も度々起こり、
旱魃も多いため、飢饉が頻発する。
国土の半分以上が砂漠であり、
ニジェール川以外の水源に乏しい。
その頼みの綱のニジェール川も
時々氾濫を起こし、水害が起こる。
目ぼしい資源はウラン鉱山ぐらいだろうか。
つまるところ、世界最貧国のひとつである。
首都のニアメには飢饉により
農業の立ち行かなくなった者たちが
ぞくぞくと集まり、人口は飽和。
これらの前提から考えると意外なほど
ニアメは都会である。
この街だけ見ている分には
世界最貧国の一角だとはあまり思えない。
もっとも、住民は貧しく、
貧しさは犯罪を生み出す。
つまり治安が悪い。
アルカイダ系やボコハラム系のテロリストも
少なくなく、テロの危険性とも隣り合わせだ。
言葉は悪いが、こんな場所に
何の用があって観光に行くのかと
問い質したくなる場所である。
ちなみに名所は大モスクである。
黄色い壁に緑のドームとかなり高い塔を持つ
この雄大なモスクは、イスラム建築の中でも
かなり完成度の高い建物だ。
もし何かニアメに行かざるを得ない用事が
あるのなら、せめてこの大モスクは
見ておきたい。
ニジェール料理は典型的な西アフリカ料理に
香辛料で辛みをつけたもの、
という認識で間違いはないだろう。
羊や牛の肉と内臓をごった焼きにした
ナマは唐辛子やニンニクのパウダーを
混ぜた塩でいただく。
海が無い分、肉料理率が高いのだ。
ちなみにナマは肉という意味である。
ナマは本邦の家庭でも簡単に作れるわけだが、
それは要するに、食べ物を楽しむために
ニアメを訪れる意味はあまりない
ということでもある。
読み返してみたが、モスクしか褒めていない。
残念ながら旅行先としてはいまいちどころか、
行かない方が良いということだ。