林檎によく似た樹木である。
果実も林檎に似ている。
マンチニールという名前も、
スペイン語で小さな林檎を意味する
言葉に由来している。
カリブ海沿岸周辺のマングローブ林に
生えるこの木には猛毒がある。
果実に毒があるというだけならば
そういう植物は沢山ある。
だが、この樹木は触るだけでも危険だ。
果実だけでなく樹液にも毒があるのだが、
恐ろしいことにその毒は雨水に溶け出す。
雨宿りのつもりでこの木の陰に入ると、
毒を含んだ水滴が降りかかる恐れがある。
したたった水に触れた肌には激痛が走る。
また、この木の枝や幹を火にくべると、
毒煙が立ち上ることになる。
雨水や煙は死に至るほどの毒性はないが、
もしも誤って果実を食べてしまった場合には、
即座に病院へ行くべきだ。
現代の医療であれば、命は助かる。
古くはこの樹液を用いて毒矢が
作られていたのだが、
驚くべきことに木材としても利用されてきた。
どうやら樹液が完全に乾ききるまで
太陽光に当てれば幹や枝の毒性は消えるらしい。
なお、危険性を危惧した人々が駆除をしたり
したわけではないが、マンチニールは
数を減らしている。
おそらくマングローブ林の
減少と関係があるのだろう。
恐ろしい植物だが絶滅が危惧されている。