序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年9月20日木曜日

レトバ湖

パリ・ダカール・ラリーのゴールとして名高い
ヴェルデ岬ダカールに存在する湖。

水深の低いこの湖はいわゆる塩湖で、
水面の下がる乾季には塩分濃度が非常に高くなる。
なお、普段の水量でも海水より塩分が濃い。

塩湖として有名な死海同様、浮力の働きが強いため、
泳げない人でも容易に浮くことができる。

ただし、高濃度塩分から肌を守るため、
何らかの処置を施さずに入れば
浸透圧により水分を奪われ大変なことになる。

現地ではシアバターオイルを全身に塗り、
塩湖での遊泳というか浮遊を楽しめる。

さて、このレトバ湖、別名をラックローズと呼ぶ。
薔薇の湖という意味だが、
これは水が薔薇色をしているためである。

赤い湖なのだ。

これは赤い色素を持つ微生物が多量に
生息しているためで、彼らは塩分を好む。

微生物が多い時期ほど湖は赤く、
上空から見れば目を疑うほどの光景だ。

ちなみに、こうした赤い湖はレトバ湖に
限ったことではなく、
世界には他にもいくつか存在する。

ところで、乾季のある地域にあり、
塩分濃度が非常に高いとくれば、
干上がった部分がどうなるか想像できるだろうか。

一面が少しピンクがかったで覆われた
干潟が現れるのだ。

岩塩から掘り出すのも、海水を煮て乾かすのも、
かなりの手間と労力のかかる製塩法である。

それが、このレトバ湖ではかき集めるだけで
塩を手に入れることができるのだ。

塩は貨幣の代わりになることもあるほど
重要な交易品である。

このように、観光客の落とすお金だけでなく、
売り物としての塩までもたらしてくれる
レトバ湖は現地の人々にとって
ありがたい存在だろう。