スカンジナビア半島東部、バルト海に面した国
スウェーデンの首都である。
スウェーデンは現地語ではスヴェーリエとなる。
ストックホルムは丸太の島という意味だ。
木材の輸出港であったからとも、
防衛のために丸太で港を
封鎖したからとも言われている。
スウェーデンの歴史は古いが、
近世にグスタフ二世アドルフが
各種改革を行ってからが本番と言えるだろう。
特に軍事面における改革は、
三十年戦争において旧態依然とした
オーストリア軍に衝撃を与えた。
次の特筆すべき出来事としては、
ナポレオン麾下の元帥であった
ベルナドットを王に迎えたことだろう。
共和主義者であり、ナポレオンが皇帝に
なることも快く思っていなかった彼が
王になったのだから歴史は面白い。
スウェーデン国王として、カール十四世ヨハンと
なったベルナドットは、軍人時代から片鱗を見せて
いた内政の才により瀕死のスウェーデンを甦らせる。
残念ながらスウェーデンの激動の歴史を
細かく書いていられないので、
街の紹介に移ることにしよう。
ストックホルムは北欧の大都市である。
北欧ということで金髪碧眼の人々が
住んでいるイメージを持っているかもしれない。
だが、この街は多種多様な出自を
持つ人々の住む多民族都市である。
移民が多いのだ。
あまりの移民の多さに人種差別的な反動もあるが、
本邦への好感度は高いとされている。
スイス人と本邦人はあからさまに
優遇されているらしい。
どうか旅行に行く際は先人たちの築き上げた
信頼に傷を付けぬよう振舞ってほしい。
さて、大聖堂の話をしよう。
スウェーデンは新教派の国なので
国教会はルター派プロテスタントだ。
その大聖堂は聖ニコライ大聖堂で、
ストールシーキャンの愛称で呼ばれている。
素晴らしい教会という意味だ。
オレンジの外壁を持つゴシック建築だが、
外観はゴシック様式の定型ではない。
木製の聖ジョージとドラゴン像が有名だ。
聖ニコライ大聖堂はカトリックから改宗したもので、
代わりにできたカトリックのカテドラルは
聖エリック大聖堂である。
こちらもオレンジ色の外壁を持つが、
現代になってから建てられたもので、
様式についてはよくわからない。
なお、聖エリックは古い時代のスウェーデン王で、
殉教したことで聖人として崇敬されているが、
ローマカトリックからは列聖されていない。
正教会の大聖堂は聖ゲオルゲ大聖堂だ。
こちらも元はカトリックの教会であったが、
現代に入ってから正教会の大聖堂となった。
ゲオルゲはジョージのスウェーデン読みである。
赤茶色の外壁に緑青色の尖塔を持つ
美しい建物だが、知名度が低い。
長くなってしまったので
観光名所については少しだけ紹介しよう。
ノーベル博物館は多くの人にとって
本当は退屈な場所なのではないかと思う。
兵器博物館やヴァーサ号博物館の方が
きっと楽しい。私はそう思う。
スウェーデン料理も紹介したいが、
あまりに有名なあの食べ物のことを
書くだけで紙面が一杯になってしまう。
世界一臭いシュールストレミングのことだ。
缶詰にされた発酵させたニシンなのだが、
確かに臭かったが耐えられぬものではない。
ただし、本邦であれを食べてから電車に
乗った私が非常に罪深かったことを
深く認める程度には臭い。
だが、一度口に入れてしまえば
嗅覚というやつは容易く麻痺する。
食べた本人はあまり悩まされないのだ。
味は魚卵のようなえぐみを備えた塩の塊である。
度数の強い酒で口の中を洗い流すように
食べなければ匂いではなく塩辛さにまいるだろう。
あとはジャガイモやパンなど、
一緒に食べるものを用意するのを忘れないように。
単体で食べる類のものではない。
アンチョビの強烈なやつ
と言えばイメージできるだろうか。
まあ、一度食べて話の種にできれば十分なものだ。
ちゃんとしたスウェーデン料理については
今後スウェーデンの別の街を
紹介する際に書こう。
とりあえず、ほとんど紹介できていないが
ストックホルムは観光地としては
それなりにお勧めできる街である。