序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年11月11日日曜日

マラカイト

緑色の孔雀石のことである。
青いマカライトではない。

銅に由来する美しい緑の鉱物で、
基本的には緑青そのものである。

実際には他にも色々と混ざっているが、
銅錆であるため脆い。

毒があると言われているが、
緑青自体は人体に対して
ほとんど毒性を持っているとは言えない。

しかし、砒素が混入している
ケースが多いため、
緑青には毒があると言われるのだ。

孔雀石の名は緑の縞模様がクジャクの羽を
彷彿とさせるため付けられた。

古くから貴石として珍重され、
翡翠や瑪瑙ラピスラズリと共に
呪術的な力を持つと考えられてきた。

産出は珍しくなく、
顔料としての利用も盛んである。
本邦では青丹や岩緑青と呼ばれる。

クレオパトラ七世のアイシャドー
としても有名だ。

だが、孔雀石が真価を発揮するのは
工芸品へと加工された時だろう。

特にロシア皇帝が孔雀石の調度品を好み、
サンクトペテルブルクには
これでもかというほど見事な装飾がある。

エルミタージュ宮殿の孔雀石の間は
白と緑と黄金の絢爛たること
天上の如しである。

この至高の空間が宮殿の一部でしかないこと、
この宮殿全体が美で満ち溢れていること、
エルミタージュは離宮に過ぎないこと、
これらのことを考えると皇帝になりたくなる。

あれがすべて自分のものだと想像すると、
物欲のゲージが振り切れてしまいそうだ。

それはそうと、例によってパワーストーンとして
売り文句が色々とあるわけだが、
エネルギー的毒素を吸い取ってくれるそうだ。

毒素を貯め込むのでこまめな浄化が必要らしいぞ。
香草のセージや天然の岩塩、麻やシルク、
月光などで浄化できるとのこと。

何を言っているのだ。