序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年11月16日金曜日

アガラス岬

アフリカの真の最南端である。

喜望峰を最南端だと誤って目指す旅人が多く、
喜望峰には観光客が満ち溢れている。

バックパッカーたちの多くも
喜望峰をゴールに定めてアフリカを縦断する。

バルトロメウ・ディアスが喜望峰に
到達したことはまともに歴史を学べば
誰しも知るところである。

なので、喜望峰の知名度は極めて高いが、
アガラス岬のことは学ぶ機会が無いのだろう。

ところで古代ギリシアのヘロドトスが著した
歴史には、エジプトのネカウ二世が
フェニキア人にアフリカ南部の海洋探索を命じ、
最南端を発見したと記されている。

赤道を越えたことが無かった地中海人たちは
星や太陽の運行がおかしいため
この記録は正しくないと判断していたが、
むしろその記述は正しいものである。

つまり、大航海時代より二千年も前に、
アフリカ東岸から船で南下し、
アガラス岬に到達した者たちがいた可能性が
極めて高いということだ。

胸の熱くなる話である。

それはそうと、喜望峰が観光客でいっぱい
なのに対してアガラス岬は穴場的スポットである。

あなたは今アフリカ大陸の最南にいますと
書かれたモニュメントがあるのだが、
そこで記念撮影をすれば右は大西洋
左はインド洋という貴重な写真が撮れる。

殺風景な場所だが、世界の果てを感じるには
むしろ丁度いいのかもしれない。