黄色い斑のある草である。
驚くべきはその根の長さだ。
ビル三階分ほども伸びるその根には
微量であるが神経を麻痺させる毒がある。
トルザリアでは古来この根を使い
狩猟のための毒矢に利用してきたのだが、
銃の登場で使われることは無くなった。
だが、種子に含まれる致死性の高い毒は
その後も歴史上幾度も暗殺に使われ、
毒殺の代名詞となっている。
本邦での知名度は無きに等しいが、
現地では若者のスラングとして、
死ぬほどという形容詞に使われている。
そんな有毒植物のアワカルケだが、
一部のトカゲの仲間は好んで花を食べる。
もちろん花にも毒があるため、
体内の酵素による解毒なしでは食べられない。
花は鮮やかな赤色で、
観賞用に良さそうだが、栽培が難しく
野生でしか見ることができない。
近年の森林伐採により数も減らしているため、
現物を見ることは難しいだろう。