本邦での知名度が低いエスワティニの首都である。
ムババーネの名は街が作られた当時
この地域に居住していた部族長の名らしい。
エスワティニという国名が耳慣れないと思う、
それも当然だ、今年の四月に改名されたのだから。
それ以前はスワジランドと呼ばれていた。
もっとも、スワジランドの知名度も低いと思うが。
エスワティニもスワジランドも
スワジ人の国という意味だが、
英語から現地語へと変更された。
この国は南アフリカ共和国の東部に
食い込むように存在しているが、
これはスワジ人たちが膨張するオレンジ自由国から
身を守るためイギリスに保護を求めた結果だ。
エスワティニはイギリス連邦加盟国ではあるが、
独自の王を頂く王国である。
立憲君主制ではあるが、
事実上の専制君主制を敷いている。
民主化を求める動きも内外からあるが、
国王の強権は揺らいでいない。
様々な事件はあったが、どちらかと言えば、
安定していると言っても良いかもしれない。
経済状況は悪くはないのだが、
富は王族とごく少数の白人が占有しており、
一般国民の生活水準は低い。
また、国王の財布の紐が緩いともっぱらの噂である。
そんなエスワティニの首都ムババーネは
中途半端な街である。
王宮と議会はロバンバにあり、
経済の中心地はマンジニであるためだ。
ムババーネには行政府があるのだが、
前述の通りほぼ絶対王政のため、
重要度が低い。
近代化した都市だが、
垢ぬけない地方都市である。
見所も特に無い。
全ての聖人の大聖堂という聖公会の
大聖堂があるが、田舎のちょっと裕福な
地主の家といった雰囲気だ。
エスワティニの宗教事情は古来の宗教が
キリスト教と混じり合ったものが主なため、
キリスト教もイスラム教も強くない。
見所の無い田舎臭い首都ムババーネだが、
特筆すべき良い点がある。
清潔でのどかなのだ。
治安が良く、人々も小綺麗で、
街中も掃除されている。
食べ物もしっかりしている。
アフリカ南部とは思えない先進的な雰囲気だ。
田舎町をのんびり探索したいなら良いだろう。
わざわざ海外に行かずとも良い気はするが。
他の街も治安が良い。
アフリカでありがちな
警官の賄賂せびりも滅多にない。
むしろ暇を持て余して雑談を求めてくるらしい。
アフリカ南部を旅したいのであれば、
難易度の低い場所と言えるだろう。