銅と亜鉛とニッケルの合金である。
銀は含まれていないが洋銀とも呼ばれる。
実際、比率によっては銀によく似ている。
現在の五百円玉の素材だが、
貨幣に使われる場合、ニッケルの量は少ない。
真鍮にニッケルが含まれているようなもので、
似ている点が多いが、ニッケルの含有量によって、
性質を調整することが可能だ。
従って、加工性は真鍮よりも高い。
ただし、腐食耐性は真鍮に劣る。
発条材として使われることが多いが、
これは真鍮にも同じことが言える。
鋼製のバネ、洋白のバネ、真鍮のバネは、
耐久性と耐食性の兼ね合いで使い分けられている。
もっとも、発条材は他にも耐熱性や耐寒性など
用途によって様々な要素が重視される。
金属同士が接触すると
金属音と呼ばれる特有の音が鳴る。
ものによっては不快な音が鳴るのだが、
洋白の音は上品だとされている。
このことから、楽器や食器に用いられることが多い。
食器への利用は、口触りが良いと評され、
銀によく似た美しい見た目から、
洋白銀食器として人気を博した時代がある。
なお、一説によると最古の洋白は
漢代の貨幣に遡るという。
銀貨の偽造貨幣であったとも言われているが、
ニッケルの利用難度を考えると判断し難い。
この洋白貨幣は遠くギリシアまで持ち込まれたが、
成分調査ができるようになるまで長らく
そんなわけないと一笑に付される説であった。
いずれにせよ、亜鉛もニッケルも
扱いの難しい金属である。
これらを利用した合金を狙って作れるのであれば、
それは相当な技術力だと言える。