ウェールズの首都である。
ウェールズは現地語でカムリという。
我々という意味だ。
本邦の和と同じ理屈である。
ちなみにウェールズは部外者を意味する
ヴァイキングの言葉に由来する。
カーディフの名はタフ川の砦を意味し、
元々はローマの建設した
小さな砦であったと言われている。
連合王国の王太子のことを
プリンスオブウェールズと呼ぶが、
これはウェールズ大公という意味だ。
かつてウェールズがイングランドに屈した際に、
王太子にウェールズが領地として与えられ、
その伝統が現在でも続いているわけだ。
こうした背景から、ウェールズは連合王国の
構成国ではあるが、イングランドの領地
という認識が強い。
連合王国の国旗にウェールズが
含まれていないのもこのためである。
だが、ウェールズの住民はアイデンティティが強く、
独自の文化を頑なに守り続けてきた。
ウェールズは比較的貧しい土地である。
一時期は石炭の産出で脚光を浴びたが、
石油の時代になってそれも終わった。
だが、独自の文化は世界中を魅了しており、
特にファンタジー文学やゲームにおいては、
ウェールズ語風の単語が頻出する。
有名なアーサー王伝説もこの地で育まれた。
ウェールズっぽい単語を創作するセンスは
ファンタジー作品を作る上で必要なスキルである。
さて、カーディフであるが、
ヨーロッパの国の首都としては
非常に規模が小さい。
そもそもウェールズに大都市が無いのだが、
石炭の搬出港として最も栄えたのがこの街だった。
前述のようにウェールズはイングランドから
独立国として扱われていなかった。
それが現代になってようやく、
女王の勅令で首都が定められた。
カーディフが首都になってから
まだ百年も経っていないのだ。
この街を観光するには知識が必要である。
例えば、ファンタジーの知識を元に、
ウェールズ語を楽しめるか。
こういうようなことが大切だ。
ウェールズ自体を楽しむのは簡単だ。
牧歌的で自然あふれる景観が
旅行者を迎えてくれる。
だが、カーディフという田舎町を楽しむには、
それなりの下準備がいるのである。
個人的にはスコットランドへ行った方が
色々と楽しめると思わなくもない。