象牙海岸に面する国
コートディボワールの首都である。
アビジャンから遷都された。
コートディボワールはフランス語で
象牙海岸という意味である。
かつては奴隷と象牙が産品であった。
首都は内陸のヤムスクロだが、
実質的な首都機能も
経済の中心もアビジャンにある。
ヤムスクロは独裁者として知られる
初代大統領の出身地であるため、
それだけの理由で首都とされた。
実態は田舎町である。
ただし、いくつか奇抜で
見る価値のある名所が存在する。
まずは何と言っても大聖堂だろう。
と、言いたいところだが
残念ながら大聖堂は無く聖堂がある。
カテドラルではなくバシリカという意味だが、
その大きさがとんでもないため、
大きな聖堂という意味では大聖堂と呼んでも
あながち間違いではないかもしれない。
平和の聖母聖堂。
ヴァチカンのサンピエトロ大聖堂を模した
この建物はとにかく大きい。
周囲にほぼ建物が無いため
その威容は目立つことこの上ない。
金色に輝く大きな聖母子像まである。
ただでかいだけではない。
この聖堂のステンドグラスは
世界屈指と言っても差し支えないだろう。
もうひとつ馬鹿でかいものがある。大モスクだ。
こちらも周囲に何も無いため大きさが際立つ。
青空に白が映える美しい建物だ。
三つめはフォンダシオンだ。
財団という意味だがいわゆる国際会議場である。
これもやたらとでかい。
そして内装が妙に金がかかっている。
この三つの巨大建造物を見るだけでも
ヤムスクロを訪れる価値はあるだろう。
さて、コートディボワールは
その名から想像がつくと思うが
フランスから独立した国家である。
独立当初は順風満帆の経済成長を続け、
政治も安定していた。
だが、再選を繰り返す大統領への不満が高まり、
クーデターが勃発したことで
内戦に次ぐ内戦が始まる。
大統領が二人いるなどという
聞いたことのないような状況も発生した。
選挙で選ばれた共和国の大統領が
二人になる道理は無いはずだ。
王か何かと勘違いしていたのではないだろうか。
それはそうと、内戦により低迷したが、
それでも他のサブサハラ諸国と比べると
経済状況はかなり良好と言える。
アフリカの優等生と呼ばれるだけのことはある。
コートディボワール料理は美味い。
キャッサバやヤム芋、バナナを
主食としているのだが、東南部民族の作る
アチェケというものが美味いらしい。
キャッサバを発酵させてから乾燥させ、
粉にして練り、蒸したものだという。
聞いた話でしかないが、とにかく美味いらしい。
どう美味いのかまでは知らないが、
芋のでんぷんを発酵させてから蒸したもの
ということは もちもちとした
パンのようなものだろうか。
完全な憶測だ。
とにかく食べてみたい。
食文化が豊かというのはそれだけで
旅行に行ってみたいと思わせる力がある。
主食の話しかしていないが、
多彩な料理が数多く存在する。
近隣の栄養失調になるような国とは大違いである。
内戦も終わっているはずなので
観光をお勧めしたいところだが、
治安の悪さと賄賂の横行は最高レベルだ。
役人や警官は腐敗しきっている。
警官を見たら賄賂の要求だと思った方がいい。
ヤムスクロは田舎なのでまだましだが、
本来の首都のアビジャンでは治安がまずい。
セキュリティの概念が崩壊している。
田舎の家に鍵がかかっていないのはまだわかるが、
明らかに治安の悪い都市で、
ホテルの部屋に侵入し放題というのはまずかろう。
そして警官は役に立たない。
いっそのことヤムスクロ空港へ直行し、
アビジャンは無視するのがいいかもしれない。