ラガン川の河口に位置する
北アイルランドの首都である。
ベルファストの名は、歩いて渡れる河口に由来する。
現在は存在しないようだが、
砂州か洗い越しでもあったのだろう。
古来イングランドの支配を受けてきた
アイルランドだが、連合王国からの独立の際に
ある問題が起きた。
アイルランド島では少数派であるプロテスタントが、
カトリック国家であるアイルランドからの
離脱を求めたのだ。
結果、プロテスタントの多かった北部地域は
北アイルランドとして連合王国に復帰し、
アイルランド島は分割された。
連合王国派とアイルランド統一派、
あるいはプロテスタント住民と
カトリック住民は激しく争い、
ベルファストはテロの横行する危険な街となる。
ボグサイドの虐殺とも呼ばれる血の日曜日事件、
多数の爆弾が使用された血の金曜日事件、
他にも大小様々な衝突が繰り返された。
ベルファストといえば爆弾テロという
イメージになっている人も少なくないだろう。
現在では中立派が主導権を握って安定しており、
観光に行っても大丈夫だとは思うが、
火種は燻り続けている。
なんと、プロテスタント居住地域と
カトリック居住地域の間に壁が存在する。
ピースラインと呼ばれるこの壁は、
北アイルランドの平和が束の間のもの
だということを教えてくれる。
ちなみにロマネスク様式の聖アン大聖堂は
聖公会、つまりプロテスタントのカテドラルである。
聖パトリックによる布教を記念して製作された
モザイク壁画は一見の価値ありだ。
他にも市庁舎など、歴史的な建造物は数多く、
街並みを見て歩くだけでも十分楽しめる。
しかし、せっかくベルファストまで行くなら
少し足を延ばして巨人の石道を見ておきたい。
巨人の石道、ジャイアンツコーズウェーの
詳細は別の機会に回そう。
連合王国がヨーロッパ連合から離脱したことで、
北アイルランドの情勢はまた変わるかもしれない。
もしこの地を訪れたいならば、
血で血を洗う争いが再発する前に
行くべきかもしれない。