西アフリカの熱帯雨林に生える樹木である。
一見すると大した特徴のない木だが、
手の平大の緑色の果実がなる。
この実の中には赤い皮を持つ種子が
詰まっているのだが、
種子はコーラナッツと呼ばれ、
カフェインを含み苦く渋い。
苦みと渋みが癖になる味で、
かつカフェインが摂取できるため、
嗜好品として栽培されてきた。
空腹を紛らわす効果が高く、
カフェインによる覚醒効果よりも
こちらが主眼に置かれていた様子もある。
サハラ貿易を通じてイスラム圏の各地に
届けられていたが、コーヒーに押されたのか、
現在ではあまり人気がないようだ。
実はこのコーラナッツ、かつては
炭酸飲料で知られるコーラの原材料であった。
原料の入手が容易とは言い難いため、
次第にコーラ飲料にコーラナッツは
使われなくなったが、名前だけは残ったのだ。
ちなみにコカ・コーラ社のコーラは
コカの葉とコーラナッツを原料としていたため、
この名前になったとされている。
なお、コーラの種子にはコカの葉のような
麻薬成分は含まれていない。
もちろん現在のコーラ飲料にも含まれていない。
本邦でコーラナッツを入手することは
非常に難しい。
食べてみたい場合には
西アフリカ旅行をした方が
手っ取り早いかもしれない。