序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年4月12日木曜日

ニッケル

偽物の銅鉱石と考えられていた石から分離された
銀白色の金属である。

悪魔の銅などと呼ばれ忌み嫌われていたのは、
銅鉱山において、苦労して採掘したにも関わらず、
銅の精錬ができない厄介者だったためだ。

鉄に似た性質を持ち、クロムほどではないが腐食に強い。
このためめっきとして利用される。

また、銅ほどではないが電導性が良く、
銅よりも耐久性が高いため、ケーブルにも使われている。

銅とニッケルの合金である白銅は、
銀に似た輝きを持ち、硬貨の材料として用いられる。

白銅については、変わったところでは軽さを活かし、
航空機の機銃弾の薬莢という用途もある。

だが、ニッケル最大の用途は鋼やクロムとの合金である
ステンレス鋼だろう。

不銹鋼とも呼ばれる錆びない鋼、ステンレスの用途は
列挙するには多すぎるほど日常に浸透している。

ニッケルは他にも耐熱性の高い鉄との合金インバーや、
形状記憶合金として知られるチタンとの合金が活躍している。

まがい物扱いされていた時代と比べると、
随分と脚光が当たったものである。