偽物の銅鉱石と考えられていた石から分離された
銀白色の金属である。
悪魔の銅などと呼ばれ忌み嫌われていたのは、
銅鉱山において、苦労して採掘したにも関わらず、
銅の精錬ができない厄介者だったためだ。
鉄に似た性質を持ち、クロムほどではないが腐食に強い。
このためめっきとして利用される。
また、銅ほどではないが電導性が良く、
銅よりも耐久性が高いため、ケーブルにも使われている。
銅とニッケルの合金である白銅は、
銀に似た輝きを持ち、硬貨の材料として用いられる。
白銅については、変わったところでは軽さを活かし、
航空機の機銃弾の薬莢という用途もある。
だが、ニッケル最大の用途は鋼やクロムとの合金である
ステンレス鋼だろう。
不銹鋼とも呼ばれる錆びない鋼、ステンレスの用途は
列挙するには多すぎるほど日常に浸透している。
ニッケルは他にも耐熱性の高い鉄との合金インバーや、
形状記憶合金として知られるチタンとの合金が活躍している。
まがい物扱いされていた時代と比べると、
随分と脚光が当たったものである。