序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年4月25日水曜日

ネッシー

キリンのように長い首を持つ
巨大な水棲のトカゲである。

スコットランドのネス湖周辺にのみ
生息していることからこの名が付いた。

アルバ王国時代を最後に目撃が途絶えていたことから
絶滅したと考えられていたが、
大戦期の頃から再び見られるようになった。

体長は驚くほど大きく、個体差はあるが
バスやトラックを凌ぐほどにまで成長する。

周辺に暮らすシカなどを主食としており、
子供の頃は魚を食べる。

ネス湖に魚が少ないのは、
ネッシーの子供が食い荒らすためだ。

水中に潜っていられる時間は、
肺呼吸をする動物としては異常に長く、
鯨ですら足下に及ばない。

手足は鯨のようにヒレ状になっており、
水中での生活に適応しているのだが、
陸上を這って進むことも可能だ。

成体はその体の大きさゆえに
カレドニア運河を通れないため、
地上を移動することでネス湖とネス川を行き来する。

海上でネッシーに出くわしたという報告は無いため、
淡水にのみ適応していると考えられる。

時折海岸に打ち上げられる死骸があるが、
汽水域を越えて海へ出てしまった個体の成れの果てだろう。

ネス川の河口に位置するインヴァネス市では
ネッシーを観光資源として大切にしており、
誤って海に出ないよう見回りも行われている。

実際にネッシーを見ようと観光に訪れる者の数は多く、
彼らの多くはインヴァネスに宿泊する。
ネッシーが経済に与えている影響は大きいと言えるだろう。

なお、古い記録によると、肉の味は牛に似ていたという。
絶滅危惧種であり、狩猟が禁止されているため
味わうことができないのが残念である。