序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年4月27日金曜日

舞茸

世界中で愛される非常に美味なキノコである。

見た目が舞い踊る人々のように見えることから、
この名が付いたが、発見した喜びや、
山の神への感謝で舞い踊るためという説もある。

ヨーロッパでは羊の頭などと呼ばれており、
舞とは関係ない名で呼ばれている。

なお、ある古文書には食べたことで心が高揚し、
舞い踊ってしまったキノコというものが出てくる。
このキノコのことを舞茸と記載しているが、
恐らく幻覚作用のある別のキノコのことだろう。

非常に有益なキノコなのだが、
他の菌と比べ弱いため、
自然に生えるものは多くない。

また、栽培も初期には雑菌にやられてしまい、
難しいとされていたが、
現在では量産が可能となっている。

今のご時世、天然の舞茸は入手が難しく、
幻のキノコなどと呼ばれることもある。

栽培ブランドの影響で北国の特産品のように思えるが、
実際には比較的暖かい地方を好むキノコである。
本邦では南関東でよく採取されていた。

さて、この舞茸、とにかく美味い。
歯触りが良く、香りが芳醇で、味わい深い。
個人的にはベストキノコである。

タンパク質を分解する酵素を持つため、
共に調理した肉を柔らかくするという性質も持つ。
生食をすると腹を下してしまう。

難点としては汁物に入れた場合
つゆが黒く変色してしまうことにあるが、
家庭で調理する分にはなんの問題もないだろう。

なお、天然ものと栽培品では香りと食感に違いがある。
明らかに天然ものの方が美味いのだが、
栽培品でも十分過ぎるほど美味である。

栽培と言っても、原木栽培と菌床栽培があり、
量産は菌床によって行われる。
原木の場合はコストが高いが天然ものに近いものができる。

適した調理法は数え挙げればきりがない。
私の最近のお気に入りは白菜、豚肉と共に蒸し、
ポン酢でいただくというものである。

洋食にも合うのでとりあえず何にでも入れてみよう。
ただし、卵が固まらないので、
茶碗蒸しに入れる際には茹でたものを使うように。