世界中で愛される非常に美味なキノコである。
見た目が舞い踊る人々のように見えることから、
この名が付いたが、発見した喜びや、
山の神への感謝で舞い踊るためという説もある。
ヨーロッパでは羊の頭などと呼ばれており、
舞とは関係ない名で呼ばれている。
なお、ある古文書には食べたことで心が高揚し、
舞い踊ってしまったキノコというものが出てくる。
このキノコのことを舞茸と記載しているが、
恐らく幻覚作用のある別のキノコのことだろう。
非常に有益なキノコなのだが、
他の菌と比べ弱いため、
自然に生えるものは多くない。
また、栽培も初期には雑菌にやられてしまい、
難しいとされていたが、
現在では量産が可能となっている。
今のご時世、天然の舞茸は入手が難しく、
幻のキノコなどと呼ばれることもある。
栽培ブランドの影響で北国の特産品のように思えるが、
実際には比較的暖かい地方を好むキノコである。
本邦では南関東でよく採取されていた。
さて、この舞茸、とにかく美味い。
歯触りが良く、香りが芳醇で、味わい深い。
個人的にはベストキノコである。
タンパク質を分解する酵素を持つため、
共に調理した肉を柔らかくするという性質も持つ。
生食をすると腹を下してしまう。
難点としては汁物に入れた場合
つゆが黒く変色してしまうことにあるが、
家庭で調理する分にはなんの問題もないだろう。
なお、天然ものと栽培品では香りと食感に違いがある。
明らかに天然ものの方が美味いのだが、
栽培品でも十分過ぎるほど美味である。
栽培と言っても、原木栽培と菌床栽培があり、
量産は菌床によって行われる。
原木の場合はコストが高いが天然ものに近いものができる。
適した調理法は数え挙げればきりがない。
私の最近のお気に入りは白菜、豚肉と共に蒸し、
ポン酢でいただくというものである。
洋食にも合うのでとりあえず何にでも入れてみよう。
ただし、卵が固まらないので、
茶碗蒸しに入れる際には茹でたものを使うように。