序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年4月6日金曜日

シビレエイ

名前の通り、触れた者を痺れさせる力を持つ魚である。

痺れは毒によるものではなく、電気による麻痺だ。
体内に左右一対の発電器官を備えている。
この発電器官が体の内で占める割合は大きい。

古代ギリシアではこの魚の電流を利用して、
手術の際の麻酔をかけたと言われている。

各地に様々な種類が生息しており、
発生させられる電圧には差がある。

中には人間を失神させるほどの
強力な電流を生み出すものもいるため、
この魚が原因とみられる事故も発生している。

種類によって見た目は異なるが、
おおむねが、円に近い体とサメの尾を持つ。

泳ぐのは得意ではなく、海底を這うように進む。
速度も出ないがそもそも天敵がいないため、
逃げるために泳ぐ必要がないのだ。

海中で放電できるのだから無敵だろう。

それでも人間には捕獲されてしまう。
ただし、この魚を求めての事ではなく、
網に混ざってしまうのだ。

なお、商業的価値は無に等しいため
捨てられるか魚粉に加工されることになる。

もちろん食べることは可能だ。
身の味は他のエイと大差が無い。

ただし、食べられる部位の半分を占める
発電器官が不味いのだ。

たいした味が無く、油脂も無く、歯ごたえも無い。
水っぽいだけの発電器官を
美味しくいただくことは難しい。