序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年4月22日日曜日

ヒシ

池の水面を緑の絨毯とせしむる水草である。
菱型とはこの植物の葉の形に由来する。

浮草ではなく、水底から芽を伸ばし、
スポンジ状の浮きによって葉を水面に出す。

花は小さく慎ましやかな白いものが咲き、
後には特徴的な実を残す。

その黒い実は親指二本分ほどの大きさで、
カイゼル髭を思わせるような角のある
特徴的な形状をしている。

忍者の まきびし は、この菱の実の中でも
角の多いオニビシという種類のものを使う。

草履ならば確かに刺さりそうだが、
大した効果は得られそうにない。

一瞬怯ませればそれで良いのだろうが、
費用対効果は割りに合うのだろうか。

特徴的な実は食用にもなり、
茹でて食べると栗のような味がする。
殻を剥き、割った様子は栗の実と似ている。

本邦では以前はよく食されていたが、
生活様式の変化に伴い珍しいものとなった。

現在でも台湾ではおやつとしてよく食べられており、
台湾旅行中の定番となっているようだ。

なお、解熱、消化促進、滋養強壮といった薬効を持つが、
民間療法として利用されるに留まっている。