序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年7月7日土曜日

チュニス

北アフリカ、地中海に面したチュニジアの首都である。

かつてカルタゴのあった場所だが、
現在のチュニス市街はカルタゴの南西、
チュニス湖の対岸に当たる。

カルタゴはフェニキア人の植民都市であり、
地中海交易の要となった場所である。

フェニキアはペルシアに敗れ本国が崩壊するものの、
地中海の要衝であるカルタゴは発展を続けた。

その凋落は遅れて発展したローマとの間に
シチリアを巡る争いが発生したことで訪れる。

カルタゴを陥落させた大スキピオは
破壊されていくその姿を見ながら、
いつかローマにもこの日が
来るかもしれないと思ったという。

月日は流れ、ローマが落日を迎える頃、
カルタゴはイベリア半島を回ってきたゲルマン人、
ヴァンダル族の手に渡った。

蛮族の代名詞として知られるヴァンダル族は、
西ローマのアフリカ艦隊を手に入れると、
それを利用して西地中海の覇権を握る。

山賊めいた連中が海賊になったのである。

海上封鎖された西ローマはみるみるうちに衰亡し、
いつものように内輪揉めを始めた。
その内乱に乗じてヴァンダル王ガイセリックは
ローマへの進軍を開始する。

ガイセリックはヴァンダリズムという単語が
後世に残るほどの破壊活動をローマで行った。
大スキピオの予感は当たったようだ。

その後この地はイスラム帝国に飲み込まれ、
カルタゴの衛星都市トネスが発展、
幾度も支配者が変わり、現在のチュニスに至る。

なお、チュニスの名物はバンベローニという
揚げドーナツとミントティーである。