オーストラリアの南東の島、
タスマニアに生息する動物だ。
有袋類である。
見た目は耳が大きめの子熊といった風情で、
大変可愛らしい。
発情期の猫の鳴き声を少しマイルドにしたような
奇妙な声で鳴く。
夜間にこの声を聞いた入植者たちは
悪魔の声のようだと嫌がり、
デビルと名付けた。
顎の噛む力は強いのだが、
自分より大きな生き物に対しては
非常に臆病である。
悪魔とは名ばかりのか弱い動物だ。
だが、入植者たちは家畜を襲う害獣だと思い込み、
懸賞金までかけて彼らの駆除を続けたため、
劇的に数を減らすことになった。
現在は絶滅危惧種として保護されているが、
デビル顔面腫瘍性疾患という固有の病が流行し、
残念ながら数を減らし続けている。
なお、タスマニアデビルは非常に多産である。
しかし、最大でも四匹しか育たない。
これは四つある乳首に辿り着いた者だけが
成長することが可能なためで、
他は餓死してしまう。
なんとも非効率な印象を受けるが、
恐らくは、こうすることで強い個体のみが
育つようになっているのだろう。