序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年7月10日火曜日

エノコログサ

いわゆる猫じゃらしである。
狗尾草ともいう。

ふわふわとした穂が犬の尾に似ていることから、
犬ころ草と呼ばれていたものが、
エノコログサに転訛したと言われている。

英語では狐草である。
あのふわふわとした尻尾は確かに狐を思い起こさせる。

だが、やはり、なんといっても
猫じゃらしの印象が強い。

本邦において猫は比較的新しく伝来した動物だが、
もし、もっと古くから存在していたならば、
この植物の名は猫に関連した名前になっていただろう。

そのぐらい猫がじゃれつく。

ただ、猫は気紛れなので、気合を入れて
この植物を用意しても見向きもしないかもしれない。

さて、このエノコログサ、雑草中の雑草だが、
の原種である。

本邦へは粟の栽培法と共に伝来した形跡があり、
荒地でよく育つため爆発的に広まったと見られる。

実は食べることができ、
脱穀すれば粟と変わらない味がする。

可食部が少ないため普段は食べ物だと思われていないが、
飢饉の際にはこれを食べて飢えを凌いだという記録もある。

粟はパンを焼くことのできる穀物だが、
エノコログサでも作れるのだろうか。
非常に興味があるが、試すには手間と勇気がいる。

どうでもいいことだがエノコログサの穂を切り取り、
手の平の中で軽く握ると毛並みの方向に動く。

子供の頃これを毛虫に見立てて遊んだが、
今の子供もやっているのだろうか。