手の平に乗る程度の茶色い鳥である。
頬と腹が白く、頬には黒い斑があり可愛らしい。
ポルトガルから本邦まで広く分布するが、
寒い地域と何故かインドには生息していない。
ヨーロッパのスパローは山間部に住み、
東アジアの雀は農村や都市など人の住む場所に多い。
イネ科の植物の種子を好むが雑食で、
都会では花の蜜や生ごみを食べて逞しく生きている。
穀物をついばむことから、
毛沢東が雀を害獣と発言したことがある。
これを聞いた人民は、一生懸命雀を狩り、
農村から駆逐した。
すると、雀が食べていた虫が大発生し、
畑は大被害を受けたという。
いたずらに生態系を弄ってはいけない。
さて、都会で沢山見ることのできる雀だが、
彼らの巣を見たことがあるだろうか。
小さな巣を驚くほど狭い隙間などに作るのだが、
もしかしたら自分の住んでいる建物にもあるかもしれない。
瓦の下や雨樋、屋根の隙間や煙突、
換気扇カバーにプレハブの鉄骨の隙間など、
実はあちらこちらに巣が存在する。
子供を育てていない夏から秋にかけての時期は、
街路樹の枝などに凄まじい数が集まって寝ている。
もし、夜中に木を切り倒したら、
雀の群れが突然現れることだろう。
群れといえば雀たちは
よく分からない遊びをしていることがある。
ふたつの群れに別れ、何かの拍子に一斉に飛び、
もう一方の側に移動しようとするが、
何割かは途中で引き返して元の位置に戻る。
これを繰り返す。
雀合戦と呼ばれているが、
これが実際に何なのかは寡聞にして知らない。
雀は体の大きさに見合わず獰猛で、
恋の季節になると激しく喧嘩するのだが、
雀合戦も縄張り争いか何かなのだろうか。
最後に、焼き雀の話をしよう。
京都の伏見稲荷の門前では雀の焼き鳥が売られている。
見た目は頭がそのまま残っているためぎょっとするが、
骨ごとパリッといけば深い味わいが広がる。
タレと山椒の風味が格別に調和し、
抜群に美味いのだが、獲れる数が限られているため、
販売数は少なくすぐ売り切れになってしまう。
食糧難だった昔はあちこちで食べられていたのだが、
狩猟の手間に対して食べられる身の少なさから、
次第に人気を失っていった。
なお、雀は鳥獣保護法において
狩猟鳥に分類されているため、
自由に飼育や捕獲をしてはいけない。
追記:雀が死にかけの蝉を
ばりばり貪っているのを見掛けてしまった。