序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年7月15日日曜日

ロンドン

イングランドの首都であり、テムズ川に依って
繁栄したブリテン島最大の都市である。

ローマ時代に建設されたロンディニウムが
基礎となったとされているが、
人自体は石器時代から住んでいたようだ。

ヴァイキングの来寇が相次ぎ、一時は衰退するが、
イングランドが統一され、防衛力が強化されたことで
次第に発展していった。

ヴァイキング以降、ロンドンは
戦火に晒されるということが少なかった。

このことが順調な発展を助けたとも言えるが、
ロンドン自体が堅い城砦であったというよりも、
ブリテンという島国が攻め難かったと見るべきだろう。

同じ島国である本邦の歴代の都が外国勢力に
攻め込まれた回数を思い起こせば
理解しやすいはずだ。

ロンドンといえば金融である。
契機は大航海時代に設けられた王立取引所であろうか。

今のようにインターネット上で
数字がやり取りされるどころか、紙幣すらなく、
金や銀の目方が価値基準だった頃、
現金のやり取りをしていては商売が円滑に行えない。

更にはその現金自体も、品質や信用に応じて
両替が必要であった。

為替手形、小切手、銀行、こうしたものを通じて、
遠隔地との商売が成り立っていくのである。

もちろん、こうした金融業はロンドンの専売特許ではない。
だが、世界の海の支配権を握ったのはイングランドである。
ロンドンが世界のカネの流れを掌握したのは必然だった。

もっとも、それはグレートブリテンの凋落と
運命を共にするという意味でもある。

だが、イングランドは老獪な国である。
今後国際社会がどのように変化していくか分からないが、
その中を上手く泳ぎ抜く可能性は高そうだ。

さて、観光地としてのロンドンだが、
面白い所であることには違いない。
見て歩くには一週間でも全く足りないだろう。

だが、ごく個人的な偏った意見で申し訳ないが、
ロンドンの特定の場所にどうしても行きたいのでなければ、
他の国の都市を観光した方が楽しめるだろう。

例えば、天文学マニアがグリニッジに行きたいとか、
オカルトマニアがロンドン塔に行きたいと言うのであれば、
それは大変有意義な旅行になるだろう。

そういった特別な思い入れも無く、
なんとなくツアーパックでロンドンを
訪れるのはお勧めできない。

もし博物館が楽しめないようなら特にだ。

どうせならもっと食事の美味い場所や、
気候が良い場所、治安のいい場所に行くといい。

別にロンドンに対して悪意があるわけではないが、
私はこのように思う。