七つの顔を持つ鳥である。
七つは言い過ぎだと思う。
頭部に羽毛が無いため肌が露出しているのだが、
興奮具合によって血流が変わり変色する。
七つの顔とはこの色の変化を指している。
体毛は黒く、一部光沢を持つ。
体は大きくオスの成体は人の幼児より大きい。
肉垂と呼ばれる顔の皮の余りがトレードマークで、
健康状態の良いものほどこれが多い。
北アメリカ南東部に生息し、
現地では昔から食用にされてきた。
ヨーロッパ人がやってくると、
家禽として重要な食料となる。
ヨーロッパの王侯貴族に献上された際、
トルコ経由で伝わっていたホロホロ鳥と混同され、
トルコの鳥、ターキーと呼ばれるようになった。
ホロホロ鳥も食べると美味い。
七面鳥の肉は旨味がしっかりしているわりに、
鶏肉よりも脂が少ない。
このため、高カロリー食を常とするアメリカ人からは
ヘルシーな食べ物と考えられている。
アメリカでは感謝祭の日は七面鳥を囲むのが伝統だが、
イングランドではアメリカから送られた七面鳥を
クリスマスに食べる習わしがある。
この風習は本邦にも伝わったが、
七面鳥の入手が困難なため鶏へと置き換わった。
本邦人がクリスマスにチキンを食べる理由である。
私の祖父はアメリカ軍の基地で調理人をしていたのだが、
我が家ではクリスマスに七面鳥が食卓に上った。
内臓を抜いた腹にパンと香草を詰めてオーブンで焼くのだ。
非常に美味である。
しかし、祖父はきちんと正規のルートで
七面鳥を入手していたのだろうか。