序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年7月12日木曜日

七面鳥

七つの顔を持つ鳥である。
七つは言い過ぎだと思う。

頭部に羽毛が無いため肌が露出しているのだが、
興奮具合によって血流が変わり変色する。
七つの顔とはこの色の変化を指している。

体毛は黒く、一部光沢を持つ。
体は大きくオスの成体は人の幼児より大きい。

肉垂と呼ばれる顔の皮の余りがトレードマークで、
健康状態の良いものほどこれが多い。

北アメリカ南東部に生息し、
現地では昔から食用にされてきた。

ヨーロッパ人がやってくると、
家禽として重要な食料となる。

ヨーロッパの王侯貴族に献上された際、
トルコ経由で伝わっていたホロホロ鳥と混同され、
トルコの鳥、ターキーと呼ばれるようになった。

ホロホロ鳥も食べると美味い。

七面鳥の肉は旨味がしっかりしているわりに、
鶏肉よりも脂が少ない。

このため、高カロリー食を常とするアメリカ人からは
ヘルシーな食べ物と考えられている。

アメリカでは感謝祭の日は七面鳥を囲むのが伝統だが、
イングランドではアメリカから送られた七面鳥を
クリスマスに食べる習わしがある。

この風習は本邦にも伝わったが、
七面鳥の入手が困難なため鶏へと置き換わった。
本邦人がクリスマスにチキンを食べる理由である。

私の祖父はアメリカ軍の基地で調理人をしていたのだが、
我が家ではクリスマスに七面鳥が食卓に上った。

内臓を抜いた腹にパンと香草を詰めてオーブンで焼くのだ。
非常に美味である。

しかし、祖父はきちんと正規のルートで
七面鳥を入手していたのだろうか。