序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年6月29日金曜日

ミント

清涼感のある香りを持つ香草である。
本邦では薄荷と呼ばれていたが、
あまり聞かなくなった。

様々な種類が存在するが、
多くは香りの強いペパーミント類と
甘やかさのあるスペアミント類に分けられる。

薄荷の語源には様々あるが、葉を蒸留して
薄荷油を作ると、かさが少なくなることから
少ない荷物と名付けられたという説がよく知られる。

ミントの名はギリシア神話の妖精メンテーに由来する。
こちらも様々な話があるが、冥界神に恋慕され、
その妻によって雑草にされたという大筋は変わらない。

利用に関しては、列記するには多すぎるほど
様々なものに香りを着けている。

大プリニウスに習うなら一々並べ立てるべきだが、
特に意外なものがあるわけでもないし、
読み難くなるのでやめておこう。

香料として八面六臂の活躍を見せるミントだが、
薬草として利用することも可能だ。

解熱発汗作用と、胃部不快感解消が期待できる他、
近年の研究では過敏性腸症候群を改善できるらしい。

他にも消化不良、咽頭炎、下痢、風邪、頭痛にも
効能があると伝えられている。

本邦にも土着の薄荷が存在し、
江戸期の山陽で栽培が始まった。

明治期には山形県が一大生産地となり、
その後、北海道へと基盤が移され、
世界的な産地となった。

だが、インドやブラジルで安価に生産されるようになり、
更には合成メントールが誕生したことで、
本邦での薄荷生産は衰退してしまった。