序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年6月6日水曜日

モリブデン

水鉛土とも呼ばれる金属である。

耳慣れないかもしれないが、人体にも含まれており、
血を作る際や、体内の銅を排出する際に必要とされる。

金属の性質としては、硬く、高温にも耐えられ、
熱伝導性が高く、温度の変化による膨張率が低い。

つまり、耐熱性と強度が求められる環境に強く、
高温炉や溶融電極などに使うことができるのだ。

タングステンのように工具鋼にも用いられるが、
こちらは半分ほどの重さのため、
軽さが求められる場合により重要である。

また、銅との合金は電導性が高いため、
基板回路にも用いられるが、
高価なため量産には向かない。

モリブデンの名は鉛を意味するギリシア語に由来しており、
モリブデナイトは輝水鉛鉱のことである。

鉛鉱石に似ていたためこの名が付いたのだが、
ここからモリブデンが分離できるようになったのは、
石炭による高温が実現してからだ。

圧延、切削、研磨が難しく、融点が高く鋳造も難しい。
精錬にも技術を要し、一度に沢山生産することはできない。
つまり、かなり加工しにくい素材なのである。

更には希少性の高いレアメタルであり、
需要に対する供給が追い付いていないという点も無視できない。

もし、モリブデンの大鉱脈が発見されたならば、
その国はかなり潤うことになるだろう。