蝋や真珠のような光沢を持つ石である。
鉱物中最も軟らかいとも言われ、
滑石の名で知られている。
色は白が多いが、ピンク、薄緑、灰色など、
混ざった成分によって変わる。
様々な用途に活躍する物質で、
単体ではなく何かと混ぜて
使用されることが多い。
例えば、プラスチックに混ぜることで、
強度を増し、熱に強くすることができる。
また、塗料に混ぜることで、
光沢や粘度を調整することが可能だ。
なお、このタルク、鉱物ではあるが
生薬として扱われている。
古文書には体の余分な熱を取り除き、
利尿と抗炎症の作用があると書かれている。
口の渇きや尿路結石にも有効だとされ、
汗疹などの湿疹にも効くという。
生薬としては色が白いものが上質で、
軟らかいものほど薬効があるとされている。
こうした効能は実際に期待できるものであり、
本邦でも正倉院に納められた薬の中に
滑石が含まれている。
しかし、局法と呼ばれる現代の医薬品に
関する法律には、鉱物としての滑石とは
異なると書かれており、定義がずれているようだ。
時代によって書物に記された滑石に違いがあり、
別の鉱物なのではないかとも言われている。
鉱物名の滑石と岩石としての滑石も
同じ名前ながら異なるものを指すようで、
どうにも一筋縄ではいかない物質である。