磯の岩肌にびっしりと生えているあれだ。
意外と知らない人が多いが、フジツボは甲殻類である。
エビやカニと同じ甲殻類である。
食べることも可能で、やはりカニのような味がする。
ただし、採取も処理も手間がかかるため、
コストが高く、量の割に値段が高い。
ああ見えて子供の頃は泳ぐことができ、
辿り着いた硬いものに取り付いて成長を始める。
あの富士山のような物体の中には
触手の生えたエビのような体が潜んでいるのだ。
なお、食べているのはプランクトンである。
色々な意味で気持ち悪いと
評判のフジツボだが味は良く、
カニより美味いと言う者もいる。
青森ではホタテのついでに養殖されているそうだ。
そんな高級食材扱いされているフジツボだが、
人間の活動にとって非常に害のある存在だ。
特に深刻なのが船舶である。
船底にフジツボが付着すると、
水の抵抗が増し、速度が低下する。
他にも、大量のフジツボによって重量が増したり、
エンジン冷却のために海水を取り入れる
配管内に繁殖することで水の通りを悪くしたりする。
フジツボが付きにくくするための防汚塗装は
帆船時代から工夫されており、
銅や錫などの毒性のある金属が利用されてきたが、
環境を汚染する恐れがあってままならない。
なお、アメリカ海軍では毎年のフジツボに
起因する予算だけで新たな大型艦艇が
建造できるとも言われている。
もしフジツボ被害を根絶できるなら、
莫大な財産を築けるだろう。
悪影響を受けるのは船だけではない。
海水で冷却を行う必要のある発電所や
工場においても多大な被害が生じている。
小さなフジツボでも、
集まれば軍艦や建造物の脅威となるのだ。