大きな一枚葉が特徴的な草である。
アイヌではこの葉陰にコロポックルと呼ばれる
小さな精霊が住んでいるとされる。
本邦では食用とされることが多いが、
アクが強いためアク抜きの手間が必要となる。
このアクには発癌性物質が含まれているともいう。
食べるのは茎の部分だが、中空となっているため、
独特の食感を楽しめる。
春先に地中から姿を現す花芽はふきのとうと呼ばれ、
強い香りと独特の苦みを持つ嗜好品として楽しまれる。
天ぷらにして良し、細かく刻んで味噌と混ぜ、
蕗味噌にして酒の肴にするも良し。
私は大好きである。
さて、フキには生薬としての利用法もある。
その場合には蜂斗菜と呼ばれる。
のどの炎症や咳、たんを止める効能があり、
胃のもたれや痛みにも効く。
打撲や腫瘍を治療するためにも使われたというが、
現在では一般的ではない。
あまり知られていないが、タンポポのような綿毛によって、
風に種子を乗せて生息域を広げる。
西洋では子供が葉を帽子にして遊ぶという。
ギリシア語では雨避け帽子を意味する名が付いている。
英語ではバターバーと呼ばれているが、
これはバターの劣化を抑えるために、
抗酸化作用を持つこの葉でバターを包んでいたことに由来する。
なお、西洋蕗には花粉症を緩和する効果が
あるのではないかと言われており、
研究が進められているらしい。