序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年3月9日金曜日

ドゥクラングール

尾長猿の仲間である。

猿はユーラシアやアフリカに生息する旧世界猿と
アメリカやオーストラリアに生息する新世界猿に分類できるのだが、
旧世界猿は顔つきが人間のように表情を感じられる。

このドゥクという痩せ猿(ラングール)は
インドシナに生息している旧世界猿である。

熱帯地域に好んで住まう猿であり、
木の実を中心とした草食性のようだ。

赤脛猿とも呼ばれ、足が赤く、
「世界一美しい猿」と呼ぶ者もいる。

美しい動物は観賞用に乱獲されるのが常である。
この猿も密猟によって数を減らしていると聞く。

だが、この猿が絶滅の危機に晒されている最大の理由は、
かつてのベトナム戦争にある。

密林に潜むゲリラを発見するために撒かれた枯葉剤が
この猿の住居を奪い、死へと追いやったのだ。

一部の動物園において種の保護の観点から飼育されている。
本邦でも見られるので気になったならば調べてみるといいだろう。