青苧とは本邦のカラムシのことである。
あおそと読む。
苧麻(ちょま)や山紵(やまお)とも言う。
カツホウ、シラノ、シロソ、ソロハ、シロホ、
ヒウジ、コロモグサ、カラソ、クサマオと呼ぶ場合もある。
カラムシは麻のように繊維を利用できる植物だが、
植物種としては麻とは異なる。
葉の大きさは手の平より一回り大きく、
表は緑だが裏は綿毛によって白い。
花粉は風に乗って飛ぶのだが、時に花粉症の原因ともなる。
根絶の難しい雑草であるため、この点は深刻だ。
しかし、古来その繊維は重宝されてきた。
漁網に使えるほどの丈夫さを持ち、
手を掛けずとも旺盛に繁殖する。
持統帝が民に栽培を奨励したという記録も残されており、
特に越後が産地として知られている。
上杉謙信の財政基盤の一つに、この青苧の輸出があったという。
現在では雑草として扱われているが、
一部地域では伝統衣装の材料として栽培されている。
越後上布と呼ばれるその布は通気性が良く、
さらりとした風合いが蒸し暑い夏に向いているだろう。
ただし、伝統的な手法で作られた越後上布の着物は
高価であるとだけ述べておきたい。