インドリはマダガスカルにいる猿である。
顔、耳、肩から背中、腿の表側、手足が黒く、他の部分は白い。
尻尾は非常に短い。
鳴き声が驚くほど大きく、
新宿駅から渋谷駅ほどの距離に届く。
インドリはこの鳴き声によって
群れの縄張りを主張するため、
隣り合う群れ同士が呼び掛け合うように鳴く。
あちらこちらから複数の群れが鳴き交わす様は
まるで森の中のコーラスである。
葉や花、果実などを食べて生きているが、
時折地上に降りて土を食べることがある。
インドリがなぜ土を食べるのかは寡聞にして知らないが、
他の土を食べる哺乳類の例から推測するに、
食べた植物の有毒成分を分解するためだろう。
インドリに槍を投げると正確に投げ返してくる
という伝説があり、マダガスカルの人々は
自分たちの祖先の霊が変じたものだと信じていた。
長い年月、人間から危害を加えられることが無かったためか、
インドリたちは人間への警戒心が低い。
しかし、近年は焼き畑によって住処を奪われ、
その数を減らしていると聞く。