背中に大きなコブがあることで知られている大型の哺乳類である。
サハラの生き物であり、
エジプトの非常に古い王朝時代から家畜として利用されている。
家畜化されてからの歴史が長い動物だが、
実は野生のヒトコブラクダは一度絶滅している。
乱獲の結果サハラから駱駝はいなくなり、
飼育されている家畜の個体のみが残ったのだ。
その後、飼育個体の脱走により、野良駱駝が繁殖、
野生に還って生息している。
なお、どういうわけかオーストラリアには
野生の駱駝が数多く生息している。
その数はなんと鳥取の人口ほどもいるという。
よく似た生物であるフタコブラクダとは非常に近縁で、
繁殖も可能なようだ。
産まれてくる子駱駝のコブは一つだが、
毛の長さはフタコブラクダのように長い。
ただし、生殖能力は無い。
南アメリカの生き物、リャマとの雑種も確認されており、
キャマと呼ばれているが、やはり生殖能力は無い。
さて、駱駝のコブの話をしよう。
駱駝は砂漠に適した生き物であるが、
あのコブに水分を蓄えていると誤解している者が多い。
コブに蓄えているのは脂肪であり、
水分の貯蔵場所は血液なのだ。
普通の生き物であれば、血液中の水分が増えすぎると、
浸透圧の関係で赤血球が破裂し、命に関わる事態となる。
しかし、駱駝の赤血球は多量の水分を湛えても壊れない。
これにより、多くの水を体に蓄えることができ、
水場の乏しい砂漠を生き抜くことができる。
なお、サラセン人はよく駱駝肉を食べる。
私も食べたことがあるが、豚肉によく似ていた。
サラセン人は宗教の戒律により豚肉を食べないが、
もし味を聞かれたら駱駝に似ていると言えば納得するだろう。