序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年3月28日木曜日

アマゾンツノガエル

角の生えたカエルである。

といっても、本当の角ではない。
まぶたの上が角のように尖っているために
この名で呼ばれている。

南アメリカ各地に生息するツノガエルの
仲間の中で、アマゾン川流域に住む
このカエルの角が最も目立つ。

見ようによっては目が飛び出している
ようにも見えるが、よく見れば
目の後ろが隆起しているのがわかるだろう。

これは地中に身を隠した際に
目だけを出して周囲を窺うための形状だ。

体の大きさはヒキガエルほどで、
カエルとしてはかなり大きい。

雌の方が体が大きく、滅多に鳴くことが無い。
雄の鳴き声は一般的にイメージされる
カエルらしいものだ。

肉食であり食欲は旺盛、何でも食べる。
昆虫や節足動物が主だが、
他のカエルや小さなトカゲ、
更にはネズミまで食べてしまう。

狩りのやり方は待ち伏せで、
地中に潜んで近付いたものをパクリとやる。
近付いた獲物が同族でもお構いなしである。

あまりに節操が無いため、
到底飲み込めないようなものにも
噛り付いてしまう。

飲み込み切れずに窒息死している個体が
目撃されることもあるという。

口から獲物の一部が飛び出した状態で
死んでいるというのは
なんとも情けない光景だ。

食い意地が張りすぎて死に至る、
これぞ正しい食い倒れかもしれない。