序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年3月15日金曜日

シロアリ

蟻とよく似た社会性昆虫である。

ただし、蟻が蜂の仲間であるのに対して、
シロアリはゴキブリの仲間である。

枯れ木、地中、蟻塚に住む種類があり、
本邦で害虫として問題になるイエシロアリは
家屋の下、地中に住んでいる。

枯れ木や枯れ葉を消化分解することが
可能な生き物であり、自然界においては、
枯死した植物の清掃を担う存在だ。

蟻が女王蟻、雌の働き蟻、種類によっては
雌の兵隊蟻、そして命の短い雄の羽蟻がいる
のに対して、シロアリは雌雄が揃っている。

シロアリは女王蟻と王蟻、雌雄の働き蟻、
雌雄の兵隊蟻がおり、蟻と異なり兵隊蟻は
必ず存在する。

肉食性の攻撃的な能力を持つ蟻と比べると
枯死植物食のシロアリは戦闘力が低く、
兵隊蟻に守られなければならないのだ。

また、蟻が成虫となって働くのに対し、
シロアリの働き蟻は幼虫である。
必要に応じて、兵隊蟻や女王蟻といった
成虫へと変態する。

副女王蟻と副王蟻がいることも特徴的だ。
何らかの理由で女王や王が死ぬと、
彼らが代わりに女王と王になる。

また、巣が手狭になり拡張もできなくなると、
副女王と王が新たな巣を作るため旅立つ。

もちろん、幼虫である働き蟻が羽蟻に成長し、
巣から飛び立って新たな女王と王にもなる。

蟻と比べると、この幼虫から成虫へという
変化の部分がフレキシブルなのだ。

なお、シロアリは消化しきれなかった食物を
糞として排出し、巣の中に溜め込む。

その糞は発酵が進み、消化しやすくなるため、
再び食べることを繰り返す。こうして、
消化の難しい枯れ木などを完全に食べるのだ。

巣の中に発酵中の枯れ木が存在することから、
ほとんどの場合、シロアリの巣の中には
キノコが生えている。

シロアリタケと呼ばれるキノコは、
彼らの食料ともなるし、人が食べても
とても美味なキノコとして知られている。

シロアリ自体も食用にされるが、
消化管内に枯死植物が存在するため、
繁殖期に現れる何も食べていない
羽蟻だけが集められる。

ちなみに清朝において、倉庫に保管されていた
銀をシロアリが食べてしまったという話がある。

蟻塚ごと炉に入れて焼き殺したところ、
食われた分の銀が出てきたというのだ。

レントゲン室の鉛板を食害する例が
現代でもあるため、おそらくこの話は
多少誇張されているかもしれないが事実だろう。

コンクリートなどを齧ってしまう例もある。
蟻塚を作るタイプのシロアリであれば、
こうした無機物は巣材として使われる。

ところで、某ゲームのシロアリたちは、
女王の身体的特徴と体色が白ということを
除けば、戦闘力や肉食である点などから
シロアリではなく蟻ではないかと思われる。

\アリだー!!/