序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年1月12日土曜日

カエデとモミジの違いを知っているだろうか。

実はどちらもカエデである。
カエデの中でも葉の切れ込みが深いものや
葉が小さいものをモミジと呼ぶ傾向にある。

カエデは楓と書くのだが、
実は私の筆名ははじめ、
泉井夏楓としようと思っていた。

祖父の名が松春なので季節の漢字と
樹木名を使いたいと思っていたためだ。

だが、楓の字だけが画数が詰まっており、
字面の上でバランスが良くない。

カエデといえば紅葉だが、
私は夏の緑の葉が好きだ。

そういう意味でも夏楓としたかったが、
少し小洒落すぎている気もする。

夏風邪をよく引くのでいっそのこと
夏風としようと思った次第である。

なお、泉井は祖母の旧姓だ。

そういうわけで、楓は思い入れの深い樹木である。
ある理由から今日の記事は椛としたが、
楓は楓で改めて記事を書きたいと思う。

これだけでは自分語りの余談なので、
カエデではなくモミジ特有のことを
もう少しだけ書くとしよう。

馬肉を用いた鍋を桜鍋と呼ぶように、
肉を用いた鍋を牡丹鍋と呼ぶように、
鹿肉を用いた鍋を紅葉鍋と呼ぶ。

これは花札の十月の紅葉の十点札に鹿が
描かれているためである。

ただし猪が描かれている七月は萩であり、
牡丹は六月で十点札は蝶である。

なので猪が牡丹である理由は別にある。
もちろん、三月の十点札に馬は
描かれていない。というか十点札は無い。

猪や馬のことを取り上げる時に
牡丹肉、桜肉の話はすることにしよう。

ちなみにもみじ といえば鶏の足を
使った料理のことを指す地域もある。

鶏足はスープの出汁に使われることがあるが、
大分の日田ではじっくりと煮込み、
甘辛く味付けて食べるのだ。

人によってはゲテモノに感じるかもしれないが
なかなか美味いものである。

また、もみじ饅頭といえば広島は厳島の名産品だ。
土産菓子として大人気であり、
食べたことのある人の方が多いのではないだろうか。

椛の天ぷらなんていうものもある。
大阪の箕面の名物だ。

昔ある修験者が椛の美しさに感銘を受け、
灯明油で揚げたというよくわからない
伝説が残されている。

箕面の天ぷら用の椛は一年以上塩漬けにしてから
衣をつけて揚げる手間の掛かるお菓子である。

その辺の落ち葉を揚げているわけではなく、
専用に収穫したものなので安心してほしい。

さて、もみじ だけで色々な話題が出てくるほど
本邦では紅葉が愛されている。

秋と言えば紅葉。

だが、私は夏の緑の葉に陽光が透けている、
そんな清涼感のある光景がとても好きだ。