序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年5月3日木曜日

ガラパゴスペンギン

特異な生物が多く住むことで知られる
ガラパゴス諸島でのみ見られるペンギンである。

フンボルト族であり、ケープペンギン
マゼランペンギンフンボルトペンギンと似ている。

他の三種類との見分けは比較的容易である。
違いは、腹の黒い筋が無いことと、顔がほぼ黒いこと、
そして上くちばしが黒く、下くちばしも先端が黒い。

顔に白い筋があるのだが、
他のフンボルト族と比べると目立たない。

さて、ガラパゴス諸島といえば赤道に近い。
なぜそんな場違いな所にペンギンがいるのか。
気温は本邦における真夏のそれである。

知っての通りペンギンは暑さに弱い生き物だ。
彼らがガラパゴスで暮らすことができる理由は海流にある。
寒流であるフンボルト海流が南極から流れ込むことで、
海水温を下げ、かろうじて彼らの暮らしを維持しているのだ。

また、犬のようにあえぐことで
体温を調節する姿も見受けられる。

主食はボラとニシンであるが、小型のものを好んで食べる。
たまに甲殻類を食べる姿も見受けられる。

なお、フンボルト族のペンギンは、
つがいの間でくちばしを鳴らし交わすのだが、
ガラパゴスペンギンのそれは慎ましやかで静かである。
まるで優しくキスをしているようにも見える。

海上でエルニーニョ現象が発生すると、
水温が上昇し、多くのガラパゴスペンギンが死んでしまう。
ダイレクトに影響を受けるのだ。

ガラパゴス諸島の生き物は絶滅しないよう
手厚く保護されているのだが、
このペンギンは確実に数を減らしている。