序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2018年5月25日金曜日

セロリ

芹の仲間の野菜だ。
セロリとセリの名が似ているのは偶然である。

野菜として食べられるようになったのは
近代に入ってからの事で、
それ以前は薬草や香辛料として用いられていた。

古代においては、その香りに呪術的な効能を求め、
祭礼用の飾りとされていたという。

薬草としては、胃潰瘍の緩和、
利尿、浄血、血圧低下、鎮静、痙攣止めなど、
幅広く効用が認められている。

長期的に摂取することで、
眩暈や頭痛を抑えるとも言われており、
自律神経の失調にも効果があるらしい。

また、干した葉を湯船に浸すことで、
血行促進、疲労回復効果のある入浴剤ともなる。

ただし、種には刺激の強い成分が含まれており、
種や、そこから精製した油の摂取は
流産や早産の危険性を高めるとされる。

昔からその強い香りによって
肉、特にレバーなどの臭みを消すために使われた。
また、スープやシチューにも好んで使われる。

ブーケガルニと呼ばれるタイムローレルなどと
混合した香辛料は、スープの材料として
そこそこの知名度があると思う。

葉、茎、根、実とほとんどの部分を
食べることができ、栄養価も高い。

本邦へはオランダ商人によって持ち込まれたが、
その強い香りは受け入れられず、
料理に使われるようになったのは
現代に入ってからである。

加藤清正が半島から持ち帰ったという伝説もあり、
一部地域では清正人参とも呼ばれているが、
これは広東セロリと呼ばれる種類と思われる。

本邦では火を通さずに食べられることが多いが、
その独特の香りから嫌う者が多い。
私は好きだが。

ポトフなど、ヨーロッパ式の煮込み料理に使用すれば、
香りも穏やかとなり、美味しくいただけるだろう。