巨大な白いペンギンである。
正しくはアンタクティカドウケツペンギンと言う。
南極大陸の内陸に巨大な山脈がある。
その山脈にはいくつもの洞窟が口を開けており、
内部で繋がり複雑な構造をしている。
このペンギンは、そうした洞窟に暮らしており、
暗闇の中で生きてきた。
ミスカトニック大学の探検隊によって発見された
このペンギンの大きさは成人男性の背丈を超え、
見上げるほどだったという。もはや怪物である。
日の差さない環境に適応した結果、
目は退化し小さく、ほとんど見えない。
また、全身が真っ白である。
あまり動くことなく洞窟内でじっとしているらしい。
ショッゴスの排泄物や老廃物を食べながら、
省エネルギーな生き方をしているようだ。
時折ショッゴスに捕食されているようで、
洞窟内には古い骨が散乱していたという。
ある教授はショッゴスは意図的にこのペンギンの
近くで排泄を行い、彼らに食料を
提供していると推測している。
つまり、家畜を育てるように
ペンギンを太らせてからいただくというのだ。
ショッゴスの知能がどれほどであるかは
議論の余地があるが、
この説が事実だとすると相当高いに違いない。
ショッゴスの話はともかくとして、
ドウケツペンギンはかなり古い時代、
まだ南極大陸が暖かかった時代に
大陸内部へ移り住んだとされる。
その後の気候変動に伴い外界から隔離され、
独自の進化の道を歩んだのだ。
暗闇の世界で彼らが生き残れたのは
幾つもの偶然が重なってのことだろう。