序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年6月7日金曜日

石灰岩

含まれる成分のうち半分以上が
炭酸カルシウムの岩石である。

白いイメージがあるが、
炭酸カルシウムの含有量で色が変わるため、
茶色や黒のものも存在する。

石灰質の甲殻を持つ生物の死骸が堆積して
できたものと、炭酸カルシウム含有量の多い
水質の沈殿物が凝塊してできたものがある。

全く異なる成因を持つふたつの石灰岩だが、
性質は同じであるものの、用途は微妙に異なる。

石灰岩は建材として使用される岩石であり、
石材として用いられる場合には
英語でライムストーンと呼ばれることが多い。

特に白いものは彫刻の材料や化粧石として、
建築物の装飾に用いられ、
頑強なものは建材に使われてきた。

生物由来の石灰岩の場合、化石の形状が
残されているものもあり、こうしたものは
建物の内装として好まれる。

本邦の国会議事堂の内装にこうした化石の
見られる石灰岩が使われていることは
有名で、悠久の歴史に由来する重厚感がある。

石灰岩には他にもその化学的性質を
活かす利用法が存在する。

代表的なものはセメントだろう。
いわゆるコンクリートの材料である。
漆喰の原料もこれだ。

また、製鉄の際の融剤として、
不純物を取り除くために用いられる。

炭酸カルシウムがアルカリ性であるため、
酸性土壌を中和させるためにも使われるなど、
人類の歴史において非常に役立ってきた。

カルストと呼ばれる地形を
生み出すことでも知られ、
世界中に石灰岩由来の絶景が存在する。

大理石チョークも石灰岩の一種
であることを考えると、
人とのかかわりの深い岩石だと言えるだろう。