序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年7月28日日曜日

キャベツ

本邦において非常にメジャーな葉物野菜である。

しかし、原産地はイベリア半島であり、
本邦では明治期になってようやく栽培され、
普及したのは大戦後のことである。

当初は英語名そのままにキャベッジやキャベイジと
呼ばれていたが、中国語での甘藍、カンランと
呼ばれるようになり、その後キャベツとなった。

キャベツの葉は外側ほど成長が早い。
その結果、内側の葉は内へと巻き込まれ、
外側の葉に包まれて球状となる。

古代から品種改良が繰り返されてきた植物で、
ケールやブロッコリーなど、
かなり様子の違うものも生み出された。

本邦では緯度や標高によって収穫時期を
ずらすことができるため、
一年中流通している。

このため、いつでも一定の価格で購入でき、
しかも、本当に多くの調理法があるため、
最も一般的な野菜のひとつとなっている。

栄養素も豊富で、キャベツさえ食べていれば
健康に過ごせると主張する者すらいる。

昔は航海中に新鮮な野菜類を食べることができず、
ビタミン欠乏による病が恐れられていたが、
ドイツ人はキャベツの漬物によってそれを防いでいた。

酸っぱいキャベツ、ザワークラウトと呼ばれる漬物は、
そのまま食べても良いし、汁物の具材としても
よく使われ、冬の風物詩となっている。

イギリス人はそうしたドイツ人の食文化を揶揄し、
彼らへの蔑称としてクラウツと呼ぶ。

一方、イギリス人はライムをビタミン源としたため、
ライミーと呼ばれている。

ついでに言うとフランス人は蛙食いという意味で
フロッギーと呼ばれる。ビタミンは関係ない。

こうした、代表的な食べ物で他国を揶揄するという
差別的なステレオタイプは世界各地に存在し、
本邦の場合は寿司が該当するようだ。

それはそうと、私はザワークラウトが好きだ。
色々な食べ方があるが、一番はニューヨークの
名物料理ルーベンサンドだ。

ライ麦のパンでコンビーフ、ザワークラウト、
スイスチーズ、ロシアンドレッシングを
挟んで焼いたサンドイッチである。

ロシアンドレッシングはアメリカで考案された
ドレッシングで、マヨネーズとケチャップを混ぜ、
色々と香辛料を加えたピリ辛なもののことだ。

本邦ではお手軽にサウザンアイランドドレッシングで
代用するのがいいだろう。

ところで、私は時々ザワークラウトを自作するのだが、
酸みやを好みで加減できるため、
瓶詰を買うより美味しく出来上がる。

ただし、失敗すると腐ったキャベツになるので、
はじめはレシピ通りに作り、
慣れてきたらアレンジを加えていくのがいいだろう。