序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年7月18日木曜日

コーリャン

高粱と書く熱帯アフリカ原産の穀物である。
モロコシやタカキビ、ソルガムとも呼ばれる。

エチオピアやエジプトで栽培されていたこの植物は
古い時代に世界各地へと広まっていった。

中華文明における五穀のひとつ、稷は具体的に
何であったのかがはっきりしていないが、
この穀物であった可能性が高い。

大抵は粥かフラットブレッドに加工される。
食味としては蕎麦に似ているが、
独特のえぐみがあり、少々食べにくい。

しかし、乾燥地帯でも育つことから、
稲や麦が育たぬ地域では
この穀物が頼みの綱である。

特にチャイナ北東部や朝鮮半島では
長きにわたってこの穀物が
人々の命を繋いできた。

なお、品種によっては茎に糖分が多いため、
サトウキビのように糖蜜を採ることができる。

品種改良も進み、糖蜜採取専用のスウィートソルガムと
呼ばれるものはアメリカ合衆国において
シロップの原材料として栽培されている。

現代ではコーリャンに依存した生活をする地域は少なく、
チャイナでも白酒などの高粱酒の材料として
使われるのが主な消費となっている。

白酒はまるでプラモデル用の接着剤のような香りのする
非常に強い酒で、熟成年数を経る毎に
口当たりが穏やかになっていく。

味や癖の濃い料理とよく合い、
ピータンなどと一緒に食べていると
気付けば結構な量を飲んでしまう。

アルコール度数がとても高いため、
飲みすぎには注意されたし。